野菜の栽培には2種類が存在する。何がって、疑問に思われるだろうが、育成の手法である。つまり、①畑に種子の直まき、②苗を育てて移植する、との方法論の違いだ。物の種類により、はたまた個々人の好みにより、どちらかを選択する。例の百姓候補生氏だが、ソラマメの栽培に当たって後者を選択したようだ。ソラマメと言えば、当地に箴言があり「祭り太鼓は土の中」とも言われるように、秋祭りである10月の第三土日には種子は土の中にあらねばならない。この論から行くとかなり遅めの栽培かと思われるが、諸事情あったのだろう。
幸か不幸か、既存のソラマメもそう大きくは育っていない。今からでも対応可能だろう。自宅で育苗していたようで、1箱分を持ち込んだ。準備した畝に50センチ間隔位で植え込んでいく。予め見積もっていた模様で、畝には等間隔に小穴が掘ってあった。ビニールポットから苗を取り出し、用意された小穴へと埋め込んでいく。小穴の数と準備した苗とは同数だった。
確かに用意された苗は少々小振りだ。しかしながら移植作業には、大きめな苗よりも小振りな苗の方が適しているように思う。移植は人間で言う大手術みたいなもの、大きなショックより小さめなショックが負担は少ないだろう。現に苗をポットから取り出すと、根がグルグル巻きになっていた。時期的にもポットでの育苗は限界に来ていたようだ。
ソラマメの収穫予想は来年の5月頃、だいぶ先の話だ。その前に冬越しのタイミングがあるので、今時分の移植でも十分対応可能かと。一番の寒冷期である大寒の頃までには、根も畝に定着してスタンバイしている頃だろう。寒波への多少のアシストを行ってあげれば冬場は乗り切れるかと。
事前準備が万端だったので作業はスムーズに進行した。合計で20本程度、彼の家族用としては十分な数量だろう、1本の茎に5個から10個程度の実が付くはずだ、1本8個程度と予想して推計で160個程度の収穫が見込めるかなと。取らぬタヌキの何とやら・・・・・・かも知れないが、想定は自由だ。膨らんだ夢を見るのも農作業の楽しみの一つかと。