連日のようにイノシシの襲撃に遭っている事はご存じかと思う。野菜畑が荒らされ、耕地は破壊され、全く以て何のために栽培してるのやら。悲嘆に暮れる日々だが、敵はイノシシだけでは無かった。どうやら師匠のミカン畑も襲撃を受けてるようで、長老にヘルプの要請があったみたいだ。そこで彼は考えた。防御陣の構築だ・・・・・・・と。早速防獣ネットをかき集め、ミカンの苗木に被せることに。全体をカバーできるだけのネットは無いが、可能な範囲で防衛網を築きたいとの思いのようだ。
防獣ネットだが、元々はゴルフ練習場の玉除けネット、廃棄物の有効利用だ。長老が調達し、仲間達に配った物である。緊急事態とあらば一時的に提供するのもやぶさかでは無い。彼は回収したネットを使ってミカン樹の上から被せたのだ。敵さんが食いつくのを多少なりとも防護しようとの発想だ。早々敵の正体だが、カラス軍団とアライグマそれにハクビシンなど。
ミカン農園を見回ってみたが、今のところ襲撃された形跡は見当たらなかった。師匠からの要請みたいだから、何らかの痕跡はあったのだろう。恐らくだが師匠が片付けたのでは。痕跡の特徴だが、カラスだとつつき穴が見られ、アライグマ等ではかぶりつきの痕跡が見られるはずだ。敵は航空戦力と地上戦力、しかも地上隊は木登り名人ときている。どうにも相手が悪いが選択の余地は無い。
よくしたもので、ミカンはシーズン到来で熟して来ている。いわば食べ頃なのだ。敵さんは青いミカンだと手を出さない。食べ頃の時期を弁えており、まるで完熟期を待ってるかのようだ。スイカの事例もそうだった。熟して食べ頃となったタイミングを見計らって襲撃したのだ。作物の見極め能力は農家よりも高いかも知れない。
地上部隊の防御には捕獲罠も設置した。夏場、アライグマの捕獲に活躍した奴だ。最もアライグマは行政で回収してくれるがハクビシンは不可だそうな。残念だがハクビシンは捕獲しても解放せざるを得ないのだろうな。