徒然刀剣日記

刀剣修復工房の作品・修復実績と刀剣文化活動のご紹介

相州の鉄文化の源流を探るトレッキングツアー

2015-06-08 00:15:57 | 徒然刀剣紀行
横浜市栄区周辺に残る製鉄技術者の足跡を実際にたどり、関東の鉄文化と歴史を学ぶトレッキングツアーを開催しました。



この度のツアーは、健康の促進と歴史探索のフィールドワークとを兼ね揃えた、他では体験することのできない体験学習型ツアーです。

わが町横浜市栄区には、地名や民間伝承に鉄に関するものがたくさん残されています。もっと言うと、神奈川そのものが鉄の文化に由来すると思いますが、それはまた別の機会に・・・。というわけで、いたち川を川上へと遡りながら山内鍛冶の足跡をたどる謎解きツアーなのです。



鑑定学的には、相州伝の評価は非常に高く、今日でも正宗を代表とする名工が刀剣の優劣において不動の地位を築いています。
それらの刀剣を作り出した相州鍛冶の居住地は、旧山内地区(横浜市栄区周辺)と旧沼間地区(逗子市)です。特に山内地区は鎌倉幕府との関係が濃厚で、古文書などでも多くの記録が残されているばかりか、考古学的調査も沼間地区に比べて進んでいます。



今回のツアーでは、そんな山内鍛冶がどこから来てどこへ行ったのか?どのような刀工集団であったのか?どのような時代背景の中活躍したのか?などを、現地の空気に触れながら、足跡をたどりました。



刀剣初心者の方から、歴史研究家や鑑定士の方まで、ご参加いただいた方々はおもいおもいにトレッキングを楽しんでくださったご様子でした。
また、ツアー終了後は大船駅前の居酒屋で打ち上げ会を行い、意見交換や山内鍛冶の刀剣鑑賞などの時間を楽しみました。

今後も、今回のツアーコースを定番化して、多くの方に相州鍛冶の足跡をご紹介したいと考えています。

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