アスニー山科の2月1日の講座は『京焼・清水焼 ~伝統と先進~』
講師は、京都市産業技術研究所 研究部長 今井 寛治 氏でした。
安土桃山時代は茶の湯が盛んな時代で、ろくろを使わない楽焼きの時代で、
今も楽家が伝承している!
今の京焼きが確立されたのは、江戸時代初期の色絵陶器の仁清や乾山の時代で、
仁清の御室焼きは、洛西に位置し、乾山の窯は周山街道にありました。
有田の色絵と違うのは、仁清の色絵の意匠が、中国の様式を全く顧みなかったこと。
大和絵、琳派風絵画、水墨画などの、きわめて和様の意匠で、いかにも京都ならではの
典雅で優美な色絵となっています。
その後、仁清に学んだ、尾形乾山が、仁清の和様の色絵をさらに展開することになり、
尾形光琳は兄で、絵師でもあり、絵付も心がけた!
そして次には、奥田頴川(えいせん)が、初めて本格的な磁器を焼き、
白磁を完成させた。 色絵磁器の完成者と言われています。
明治時代には、博覧会などに出品され、ジャパニズムの流行にのり、輸出が多く
された時代です。
近代は、焼き物が、工業用陶磁器・ニューセラミックへと発展し、
高山耕山科学陶器株式会社、松風工業、京セラ、村田製作所などが、近代の
セラミック工業へと成長し、世界に誇る技術を持った企業になっています。
講師の今井氏は、京都産業技術研究所の研究部長で、
研究所の歴史や、現在の活動内容の説明がありました。
京焼(清水焼)のことは、山科にある清水団地の陶器祭りに行くぐらいで、
よく知らなかったので、興味深く、参考になる講座でした。
講師は、京都市産業技術研究所 研究部長 今井 寛治 氏
わかりやすく、興味深い講義でした。