10月も後半に入り、筆者の住む東北の山形では「いつ車の冬タイヤ交換をするか」の時季に入りました。
富士山や鳥海山の冠雪の便りも届いていますしね。
そうなれば、当然冬への備えも本格化しなければなりません。
それは世界的に見てもそうでしょう。
ウクライナやイスラエル以上にロシアやその子分は冬が厳しいものになりそうです。
10月14日08時11分にロイターが「焦点:ウクライナに再び厳しい冬か、攻撃でエネルギー供給脆弱」の題で次のように指摘しました。
『[キーウ 6日 ロイター] - ウクライナは2年続きで長時間の停電を強いられる冬を迎えようとしている。ロシアのミサイル、ドローンによる容赦ない攻撃により、エネルギーシステムのあちこちで1年前よりも脆弱(ぜいじゃく)な状態が見られるためだ。
夏の数カ月、数千人のエンジニアは破壊された設備の修理に没頭し、気温が低下し始める頃には、防空体制の改善により戦争の影響は緩和される可能性がある。
だが、冬への備えを完了するには財源も時間も足りない。つまり、数百万人ものウクライナ国民が明かりも暖房も水もなしに長い夜を過ごす状況が昨年以上に増え、企業や経済全体にとっての苦痛も増すことになる。
欧州連合(EU)で新規加盟希望国に対応する部門でエネルギー担当チームを率いるマーカス・リッポルド氏は、「破壊されたものを修理するだけで多くの労力が費やされた。レジリエンス(障害復旧力)を高められたか、昨年の冬より状況が改善されているかというと、そうは思わない」と語る。
(中略)
<「誰もが備えている」>
ウクライナ国内需要の約4分の1を担う民間最大のエネルギー企業DTEK(ディーテック)では、火力発電所その他の施設が、ロシアによる侵攻開始から20カ月近く、ミサイルやドローン、砲撃による打撃を繰り返し受けている。
ディーテックの業務執行取締役であるドミトロ・サハルク氏はロイターに対し、同社は冬に備えて広範な修理作業を行っているが、一部の発電所は非常に大きな損傷を受けているため、復旧までにさらに時間がかかっていると述べた。
「確かに、信頼性のレベルは(昨年よりも)低下しそうだ」とサハルク氏は言う。
とはいえ、サハルク氏によれば、ディーテックでは発電所を守るため、土のうやコンクリートブロック、石を詰めた籠やドローン突入防止用の鉄格子を設置しているという。
ウクライナのシュミハリ首相は、同様の対策が全国的に実施されていると述べている。
さらに首相は、冬に備えて7基の原子力発電所が待機しており、さらに2基の修理も仕上げの段階に入っているという。昨年、ウクライナの発電量の約60%は原子力によるものだった。
ウクライナ国営送電会社ウクレネルゴのトップ、ボロディミル・クドリツキー氏は、エネルギーシステムの中でも最も損傷の大きい部分の1つである主力グリッドについて、冬季の必要電力量を送電する体制が整っていると語る。
「攻撃のターゲットとなる前に比べ、エネルギーシステムの信頼性は低いし、予備能力も小さい」とクドリツキー氏。「だがその一方で、ロシアによるテロ行為はもはや驚きではないし、誰もがそれに備えている」
国内最大の石油・天然ガス企業であるナフトガスのオレクシー・チェルニショフ最高経営責任者(CEO)はロイターに対し、ウクライナは1991年の独立後初めて、輸入に頼らずに冬を乗り切るだけの天然ガスを備蓄していると語った。
国内エネルギーシステムのレジリエンスを高める対策の1つとして、政府は同セクターの地方分権化に着手しており、欧州からの電力輸入を可能とする合意にもこぎ着けている。侵攻前は、ウクライナは電力純輸出国だった。
一部の企業や都市では独自の発電能力を構築し始めており、可能であれば再生可能エネルギーによる小規模発電を採用し、発電機を設置している。
ウクライナでは企業、個人を問わず何万台もの発電機を輸入しているが、石油備蓄に対しても散発的な攻撃が行われており、発電機を動かす燃料の供給が脅かされている。
キーウの西にある小都市ジトーミルのセルヒー・スホムリン市長は、「現在、市内の地域暖房事業者と水道会社は83台の強力な発電機を用意している」と語る。
「安定して発電機を動かし続けることは不可能だ。しかし、数時間にわたって完全に停電することがあっても、暖房を供給することは可能だろう」
(翻訳:エァクレーレン)』
ウクライナの冬は、昨年同様に厳しいものになりそうですが、秋の高温傾向や雨期の先送りもあり、少しでも短い冬になるか、と願っています。
一方、ハマスからの奇襲攻撃を受けているイスラエルも、パレスチナ地区も大変な状況です。
同日16時52分に同メディアが「ガザ市民の多くが南へ移動、次の作戦を準備=イスラエル軍」の題でイスラエル反攻の準備状況や国際情勢等を報じました。
筆者の予想では、パレスチナ情勢は冬まではとても安定化する事は無いでしょうから、今年の冬はイスラエルも、パレスチナ地区にとっても、厳しいものになるでしょう。
それらに増して厳しいのが、ロシアやその子分らの状況です。
ロシアは経済や社会不安、治安悪化に加えて、ガスや石油の生産レベルは、今年上半期は旧ソ連の1978年レベルにまで落ち込みました。
ウクライナ侵略の悪影響で、小麦の収穫するコンバイン等が軽油やガソリン等の供給不足で稼働率が落ち込み、日頃の生活や作物の収穫もままならないなど苦しい状況です。
中国や北朝鮮・韓国にしてもロシアのような状況に加えて水害や干魃等による社会の不安定化などが指摘されています。
ウクライナやイスラエル以上にロシアやその子分は冬が厳しい
10月11日時点でのロシアによるウクライナ侵略の状況
出典:防衛省・自衛隊HP
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そうなれば、当然冬への備えも本格化しなければなりません。
それは世界的に見てもそうでしょう。
ウクライナやイスラエル以上にロシアやその子分は冬が厳しいものになりそうです。
10月14日08時11分にロイターが「焦点:ウクライナに再び厳しい冬か、攻撃でエネルギー供給脆弱」の題で次のように指摘しました。
『[キーウ 6日 ロイター] - ウクライナは2年続きで長時間の停電を強いられる冬を迎えようとしている。ロシアのミサイル、ドローンによる容赦ない攻撃により、エネルギーシステムのあちこちで1年前よりも脆弱(ぜいじゃく)な状態が見られるためだ。
夏の数カ月、数千人のエンジニアは破壊された設備の修理に没頭し、気温が低下し始める頃には、防空体制の改善により戦争の影響は緩和される可能性がある。
だが、冬への備えを完了するには財源も時間も足りない。つまり、数百万人ものウクライナ国民が明かりも暖房も水もなしに長い夜を過ごす状況が昨年以上に増え、企業や経済全体にとっての苦痛も増すことになる。
欧州連合(EU)で新規加盟希望国に対応する部門でエネルギー担当チームを率いるマーカス・リッポルド氏は、「破壊されたものを修理するだけで多くの労力が費やされた。レジリエンス(障害復旧力)を高められたか、昨年の冬より状況が改善されているかというと、そうは思わない」と語る。
(中略)
<「誰もが備えている」>
ウクライナ国内需要の約4分の1を担う民間最大のエネルギー企業DTEK(ディーテック)では、火力発電所その他の施設が、ロシアによる侵攻開始から20カ月近く、ミサイルやドローン、砲撃による打撃を繰り返し受けている。
ディーテックの業務執行取締役であるドミトロ・サハルク氏はロイターに対し、同社は冬に備えて広範な修理作業を行っているが、一部の発電所は非常に大きな損傷を受けているため、復旧までにさらに時間がかかっていると述べた。
「確かに、信頼性のレベルは(昨年よりも)低下しそうだ」とサハルク氏は言う。
とはいえ、サハルク氏によれば、ディーテックでは発電所を守るため、土のうやコンクリートブロック、石を詰めた籠やドローン突入防止用の鉄格子を設置しているという。
ウクライナのシュミハリ首相は、同様の対策が全国的に実施されていると述べている。
さらに首相は、冬に備えて7基の原子力発電所が待機しており、さらに2基の修理も仕上げの段階に入っているという。昨年、ウクライナの発電量の約60%は原子力によるものだった。
ウクライナ国営送電会社ウクレネルゴのトップ、ボロディミル・クドリツキー氏は、エネルギーシステムの中でも最も損傷の大きい部分の1つである主力グリッドについて、冬季の必要電力量を送電する体制が整っていると語る。
「攻撃のターゲットとなる前に比べ、エネルギーシステムの信頼性は低いし、予備能力も小さい」とクドリツキー氏。「だがその一方で、ロシアによるテロ行為はもはや驚きではないし、誰もがそれに備えている」
国内最大の石油・天然ガス企業であるナフトガスのオレクシー・チェルニショフ最高経営責任者(CEO)はロイターに対し、ウクライナは1991年の独立後初めて、輸入に頼らずに冬を乗り切るだけの天然ガスを備蓄していると語った。
国内エネルギーシステムのレジリエンスを高める対策の1つとして、政府は同セクターの地方分権化に着手しており、欧州からの電力輸入を可能とする合意にもこぎ着けている。侵攻前は、ウクライナは電力純輸出国だった。
一部の企業や都市では独自の発電能力を構築し始めており、可能であれば再生可能エネルギーによる小規模発電を採用し、発電機を設置している。
ウクライナでは企業、個人を問わず何万台もの発電機を輸入しているが、石油備蓄に対しても散発的な攻撃が行われており、発電機を動かす燃料の供給が脅かされている。
キーウの西にある小都市ジトーミルのセルヒー・スホムリン市長は、「現在、市内の地域暖房事業者と水道会社は83台の強力な発電機を用意している」と語る。
「安定して発電機を動かし続けることは不可能だ。しかし、数時間にわたって完全に停電することがあっても、暖房を供給することは可能だろう」
(翻訳:エァクレーレン)』
ウクライナの冬は、昨年同様に厳しいものになりそうですが、秋の高温傾向や雨期の先送りもあり、少しでも短い冬になるか、と願っています。
一方、ハマスからの奇襲攻撃を受けているイスラエルも、パレスチナ地区も大変な状況です。
同日16時52分に同メディアが「ガザ市民の多くが南へ移動、次の作戦を準備=イスラエル軍」の題でイスラエル反攻の準備状況や国際情勢等を報じました。
筆者の予想では、パレスチナ情勢は冬まではとても安定化する事は無いでしょうから、今年の冬はイスラエルも、パレスチナ地区にとっても、厳しいものになるでしょう。
それらに増して厳しいのが、ロシアやその子分らの状況です。
ロシアは経済や社会不安、治安悪化に加えて、ガスや石油の生産レベルは、今年上半期は旧ソ連の1978年レベルにまで落ち込みました。
ウクライナ侵略の悪影響で、小麦の収穫するコンバイン等が軽油やガソリン等の供給不足で稼働率が落ち込み、日頃の生活や作物の収穫もままならないなど苦しい状況です。
中国や北朝鮮・韓国にしてもロシアのような状況に加えて水害や干魃等による社会の不安定化などが指摘されています。
ウクライナやイスラエル以上にロシアやその子分は冬が厳しい
10月11日時点でのロシアによるウクライナ侵略の状況
出典:防衛省・自衛隊HP
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