小梅日記

主として幕末紀州藩の学問所塾頭の妻、川合小梅が明治十八年まで綴った日記を紐解く
できれば旅日記も。

金子みすゞ 序

2014-02-16 | 金子みすゞ
一時ブレークした童謡詩人の金子みすゞの人気は今も根強いようです。
以前、みすゞを芝居にと脚本の依頼があっていろいろな資料にあたったことがあり、それらを簡単に纏めたものが出てきましたので何回かにわけてアップしてみます。

はじめに

みすゞの詩は読み返す毎に寂しさが増してきます。孤独なのではありません。寂しいのです。尾崎放哉という俳人の句に「咳をしてもひとり」という句がありますが、ここには深々とした孤独が漂っています。放哉は絶食によって自殺しました。深い孤独と対峙しながら己の命が朽ちてゆく様を冷徹に眺めて俳句に昇華していきました。
このインテリ男の“生の探求の果てで”の四十二歳の死とみすゞの二十六歳での薬による自死とは比較できるものではありませんが、ここに孤独の果てと寂しさの果てとの違いを感じてしまいます。
では、みすゞはどうしてそんなにさみしかったのでしょうかか。 独断と偏見ながら自分なりに考えてみたいと思いました。
こうして私はみすゞの世界の入口に立ってしまったのです。


参考文献&写真
「金子みすゞ全集」(JULA出版局)
「金子みすゞの生涯」(矢崎節夫著・JULA出版局)
文藝別冊「総特集金子みすゞ」(河出書房新社)
「金子みすゞ」「金子みすゞと女性たち」(江古田文学)
その他

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