小梅日記

主として幕末紀州藩の学問所塾頭の妻、川合小梅が明治十八年まで綴った日記を紐解く
できれば旅日記も。

「ぶしゅかん」

2015-12-22 | 嘉永二年

「小梅日記」には時々「ぶっしゅかん」という果実がでてきます。
川合家の庭に植えられていたようです。
今日、農協の店に行ったらあったので買ってきました。700円でした。


漢字では「仏手柑」と書きます。
字のごとく、果実の形が手の指の形に似ており、千手観音を思わせるところから由来してます。
ミカン科ミカン属の常緑低木樹で、「カボス」「ユズ」などと同じ香酸柑橘類の一種で釈迦の国、インド東北部原産です。みかんの花に似た独特の濃厚な香りを持っています。
しかし、果実が大きくなっても中身の果汁などはなくすっぱくて生食用にはならないので皮を砂糖漬けにして食べます。
現代ではマーマレードを作るといいのでしょう。香りのいい、さっぱりとした味わいに仕上がるようです。

また、ぶっしゅかんはユニークな果実の形から江戸時代から鑑賞用として「生花」「茶の席」「正月飾り」「盆栽」などに珍重されていました。
さらに漢方薬としてアジア地域では古来より不老長寿をかなえる漢方薬として重宝され胃痛、脇腹痛、嘔吐、咳などにも用いられてきたそうです。

この仏手柑は瑞兆の果実として正月や婚礼の時に飾られたそうなので我が家でも玄関に飾っておこうと思います。
置いておくだけで良い香りが周囲に広がるんです。


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