本年度カンヌ国際映画祭パルムドール「最高賞」受賞作品。
男の子を育てるのは難しい。とくに僕みたいに父親がなんたるか?
を知らないまま、名ばかり父親となったわが身の子育ては失敗だった
と思われる。仕事にかまげて、子育ては女房まかせだった。
目先の夢を追かけ、「親がなくても子は育つ」なんてかってに言い訳
をし、もしおきても自分さえ、一生懸命やれば何とかなるさ!
東日本大震災のように、原発事故は絶対安全、わが身には絶対起こら
ないと信じていた。しかし今、自分だけではどうにもならない。
いや人生、思いどうりにならないこと、人間生きることは重い荷物を
背負い、終着点もわからず長い坂道を登るが如しなのだろう!
今世界が、日本的になりつつある気がしてならない。
父親なら誰でもが、息子に期待し厳しい。息子は母親の優しさに救わ
れる。しかし息子が思春期を迎える頃には、母親を見る目が一転する。
父親に向けられる目も一転して、闘争心となる。わかっていても、
じゃあ再度、育てろと言われても、勇気・自信も湧いてこないお年頃。