切り絵

浮世絵を切り絵に

広重 富士三十六景 はこねの潮すい

2016年07月26日 | Weblog

「はこねの潮すい」

芦ノ湖(現在の神奈川県箱根町)の南東側にあたる元箱根から、北西方向を遠望する図である。湖面に突き出す台地は、実際の地形より誇張されて半島状に描かれているが、箱根三所権現(現在の箱根神社)が鎮座する場所にあたる。この台地によって湖面は二筋に分かれたように見える。湖は急峻な崖に囲まれ、その背後には富士山が雄大な姿を見せている。広重は人物がいない図をしばしば描き、風景表現のみで勝負する積極的な試みが見られる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする