「甲州犬目峠」
甲州犬目峠は、今の山梨県上野原市の西部、権現山の麓にある。そこからだと今でも、富士がくっきりと見える。徳川時代の昔なら、この絵のように細部までくっきりと見えたに違いない。富士の麓を霞でぼんやりとさせるのは、北斎の常套手段だ。その霞を挟んで、向う側に富士が、手前に犬目峠の稜線が描かれている。稜線の尾根道を、旅人らしい人々が歩いていく。画面全体に静寂感が漂っているような印象を与える。
春日井市在住、1935年私的な挿絵等に全て自由にご使用ください。
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