「武州玉川」
多摩川は大きな川だから、下流では対岸が霞んで見えただろう。川幅からして中流域を描いたのだとわかる。川の中ほどには、客と荷を積んだ渡し船が浮かび、手前の河原では、荷を積んだ馬を引っ張る男が渡し船の様子を眺めている。船頭は、流されまいと必死に漕いでいるように見える。富士山は、霞の上に頭を出しているように描かれている、霞と川の境界は一部ぼやけている。そうすることで、富士が遥か彼方にあるということを強調しているのだろう。その割には、富士は大きい。
春日井市在住、1935年私的な挿絵等に全て自由にご使用ください。
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