軽井沢方面へはR17からたくみの里に入る道をその先峠越えして中之条に出ていく道があって、昨日も立寄ったし5月にもこちらに来るからとたくみの里は素通りして、そのすぐ傍を抜けて中之条までに出ていく峠道を抜けて、そのあとは吾妻渓谷沿いのR145をたどり、途中からR146に分かれて浅間山東側を超えるまだ雪がかなり残る道路で北軽井沢を通って、最後は小瀬林道の近道を使って旧軽井沢まで一気に走り抜けることにする。
旧軽井沢に到着したての昼は夏場には行列ができて行くのもイヤになるプリモにこの時期ならいいかと、案の定すぐ席に着けてピザとパスタをとって二人で取り分けて食べる。ここは軽井沢にしてはリーズナブルで、一品だけでもまずまずのボリュームがあるから人気の店になっていて、我々はこういう夏場をはずした時期にしか来ないんですよ。
そのあとは南軽井沢の別荘の様子を確認しに行って、庭の折れ枝や落ち葉を片付けたり幾分かは室内の空気を入れ替えを済ましただけで、本日の宿がある沓掛温泉への中継地上田に向う。お土産用にと飯島商店でジャムなどの買物をすると店内に吊るし雛が飾ってあったので、ちょうど習っている最中の女房が何処かで展示していませんかと社長らしき人に尋ねて上田城博物館を教えてもらい、古い雛人形や吊るし雛などの展示を見物する。上田の吊るし雛は江戸時代には松本の押絵風のものを柳の枝に飾ったとかで、人形というよりレリーフ状の飾りが並べられていたが、今の柳川、稲取、酒田と同じような吊るし雛が盛んになったのは比較的に新しいことなのだそうだ。
上田城博物館
青木村沓掛温泉にある秘湯を守る会の宿おもとや旅館に5時ちょっと前に着けば、主人が昨日は法師の湯でしたそうでいい湯だったでしょう、本日はうちはお客様の貸切ですから大きい男風呂にご一緒にどうぞとのお出迎え。この宿のすぐ近くの共同湯の小倉の湯や村の西側にある田沢温泉の共同湯の有乳湯、さらには丸子温泉郷の鹿教湯や霊泉寺などの共同湯にももう何回か入っているが、この付近に泊まるのは初めてとなる。
この旅館も外からは見てはいたのだが室内を見るのはやはり初めてで、建物内部の感じはかなり古くて素朴な宿といったところ、トイレや洗面は一時代前の佇まいで改善の余地ありではある。階段を降りた斜面に造られた風呂も男女同じ小さなものを男風呂だけ増設したのでしょうね。その大きな浴槽の方は源泉掛け流しで溢れ出しており、湯温は体温よりやや高い程度なので何時間でも入っていられるのがいい。窓からは庭の欅やサルスベリの大樹越しに小さな山の狭間の田圃を見下ろし、その向うには田沢温泉から連なるなだらかな山並を眺めるという優しい里山の風景がなんとも気持ちよくて、ここでもジックリと湯に浸かる。この時期はまだ夜はうすら寒いので、最後は沸かし湯の小さな浴槽で温まってから出ることになる。ちなみにここのシャワーも温泉水だし、部屋近くの洗面やトイレも温泉水だけを使っているらしく、アルカリ性単純泉と書いてあったが、かなりの硫黄臭がトイレにも漂っているのが秘湯の宿らしくこれはいいですねぇ。
高台の宿からの眺めがいい感じ
食事も鯉の旨煮は久しぶりと女房が喜ぶ、風呂から見えた下の清水の池には魚が沢山泳いでいたのであれが食卓に登るのかなと話していたのだが、あちらはもっと小さな魚だったようで鱒だったのかな。夕食の量は法師温泉よりやや多くて腹一杯となってしまい、格安なのにごっつぁんです。
品数が多い夕食
翌朝に庭の欅の大木2本とサルスベリを褒めると、特にサルスベリは花が紅白のセットになっていて夏場には奇麗ですからその季節にもどうぞと見送られる。この日のちょっとした用事というのは軽井沢の別荘の雨戸を板戸からガラス戸に換え、新たに付けるブラインドの柄を選ぶために旧武石村の工務店に立寄って打合せをすることで、これは小一時間も掛らずに済ましてしまう。
朝食膳は素朴
昼は地元TVで料理指南番組に出演しているシェフが経営の長野大学近くのイタリア料理リチェルカで、昨日と同じくピザとパスタのランチセットを注文、こちらはスープ、サラダ、デザート、フリードリンクがついてプリモの単品ランチと同じくらいの料金だから安いですねぇ。
リチェルカ
三日目のお天気は下り坂とかで昼過ぎには曇り空になってやや風も出てきて肌寒くなる中、軽井沢プリンスショッピングセンターにやってくれば、夏場ほどではないものの天候不順の平日というのに若い人達が結構多くて、自分達は棚に上げて日本もまだ余裕があるのかなぁと。やはり寒いので一回りして奥方の買物だけで家路に着く。
帰りの最後の最後で高速が出口練馬近くの事故渋滞とか、道路情報では渋滞距離がドンドン伸びているらしいニュースに川越ICで降りてしまう。一般道も影響で混み合う中、ナビで別ルート探索を渋滞につかまりそうになるたびに繰返して、空いていそうな道を探しながらやっとのことで午後8時半に帰宅、途中のパーキングオアシスららん藤岡で買ってきた惣菜だけで一杯やって寝てしまうこととなった。