ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

旧HPからの移行版***県を跨げば思いのほか遠い旅に 2/3 茨城・房総 2002.01.12(土)~14(月)

2014-03-21 17:21:27 | 旅日記

 地図で見れば北茨城市にある平潟は奥久慈経由で出られるので、山方町にも寄っていくことにして、僕の好きな舟納豆と直売リンゴでも買おうかと回り道を。山方町には2,3年前に湯の澤鉱泉に泊って、ここの丸真食品の舟納豆を買ったのだが、長嶋前監督も大好物でキャンプにも送っていたとか。舟形に包んだ納豆はプレーン、麦入り、蕎麦入りの3種があってこれが旨い。さらに黒豆納豆や青豆納豆などというのもあって、値段は黒豆が一番高いのだが、僕は青豆納豆(450円<現在はもう少し高くなっているはず>)の方が好き、これは長嶋さんじゃなくてもタマランと、本当に美味しいと思いますねぇ。舌だけは僕も長嶋前監督並と、こんなことは自慢するようなものでもないでしょうけれどね。

 試食も出来るから食べ比べてから、各種組合わせて多めに買うことをお薦めする、家で冷凍庫に保存できるから。今回はこのあと2泊するので保冷材を買ってアイスボックスに、先客は水戸ナンバーの車なのにどっさり籠一杯買込んでいましたよ。それと昔製造元に立寄ったことのある北茨城のたつこ味噌、安くて旨かったと記憶するのが置いてあった(こういう立派な店が置くのは旨いはずだと)ので、ちょうど買置き味噌が無くなったというのでこれも購入した。

 なおこの店の隣には蕎麦粉を使ったパンやクッキーを製造販売するエビス・ファムコ<現在は廃業>があって、これも結構美味しいのです。またリンゴや野菜、鮎塩焼きなどはこの近くに直売所<こちらも閉鎖し民営らしい物産販売所ができた>があり、大きな水車が目印となっている。民芸品では一軒だけ地元西ノ内和紙製造販売する紙の里という店があって、ここのは全般的に安いと思います。我家では手漉和紙の照明カバーを買ったことがあって、時々取り替えて楽しんでいる玄関の棚置き照明の一つに使っているが、その後は見掛けないので聞いてみたらもう作っていないとか。

 さらに西側に向かうと常陸秋蕎麦で有名な金砂郷町で、以前に蕎麦まつりというのに行ったことがある、北に走れば大子町で、ここにも紹介したいものがいくつかあるのだが、次回の旅行をそちらでと計画中なのでその際の旅日記で。

                           舟納豆

 さて平潟へと山越えの細い道は知ってはいたが、念のためとナビでルート探索したのが余計であった。それで示されたのが少し南に戻って日立へ出て北上するルートとなっていて、小さな画面の全体地図ではそんなに大回りの距離を走らないし、山道より早いかなと別ルート探索で調べなかったのが大失敗。細い抜け道ルートを教えないナビの場合は、旧来の地図本で大どころを把握した上で細かい道筋藻地図にないかと調べてみた上で、それからいくつかの条件でルート検索という使い方が利口なやり方ですね(これは二日目千葉房総の中央部の山中の迷路のような道でも同じで、教え方がいまいちであった)。

 ナビが教えた道は日立の街道筋などでは結構な混雑にはまることに、ナビの渋滞情報も地方ではVICSに対応していないのか、そこに走ってきて始めて渋滞しているのにぶつかっちゃったわけだ。それで午後5時半過ぎにやっと予約していた民宿くろさわに到着。この平潟は何回か冬場にきているが、アンコウ鍋が売りなところに温泉も出たのは良いのだが、施設の良い宿にはまだお目にかかってない。手前の五浦には巨大な五浦観光ホテルがあり、海岸に面した岩場の上に建って豪快な景色が楽しめるのだが、こじんまりしてそこそこの宿はないものでしょうかね。この日ちょうどTVでここの港の前にある砥上屋旅館が紹介されていたが、これも木造3階建ての見るからにクラシックな宿であった。でもこちらは塩ベースの鍋で、地元のドブ汁の味噌味とは違っていて、かの神田の老舗いせ源の醤油とも異なるらしく、これにはちょっと食欲をくすぐられましたよ。

 くろさわは民宿ですから設備を期待してはいけません。ただ実家が魚屋だったというお母さんが作る食事は、別注文の鍋まで平らげるのはかなりの大食漢というもので腹一杯になる。それに狭いけれど温泉は源泉からをそのまま流していて、濃くて重い感じがするところが取り得なのです。いつものヤナギカレイの唐揚は暖かい揚げたてが出てきて旨かったし、カサゴの煮付はシコッと締った身に味がしっかり味が染込んで僕の大好物、焼物はホタテ、刺身はアジのタタキであった。それに酢の物と煮物も、これらを片付けてからアンコウ鍋となって、女房はもうかなり腹一杯だと。さすがに一人では食べきれずで身より旨いゼラチン質のところから選んで食べて、本当は最後にこの汁のおじやで〆としたいところだったのだがギブアップ、勿体無かったですねぇ。

                           民宿くろさわ

                           夕食

 朝食は簡単なものであったが、味噌汁に口を付けると磯の香りあふれるワカメにビックリ。会計をして宿を出る際に聞けば、ここのお爺さんが直接採ってきたもので、今年は少ないので分けてあげられませんと、近くでも地元産を売っているところは無いんですだって。

 では街道筋の魚屋ではどこがいいか聞くと、お母さんは家族経営で小さい店だがマルイチという店がお薦めだと、地元の鮮魚を置いていると教えてくれた。早速にも港の風景を見てからR6号に出てすぐのまるいちへ、確かにその隣にあるもう一軒と比較するとみすぼらしく見えますがねぇと、観光客には思われちゃいそうですよ。店にはお婆さんがいて、うちは地元鮮魚だけしか仕入れない、ここは夕方水揚げなので午後4~5時が一番多くの鮮魚が並ぶとのこと、今ある鮮魚は昨日のものだが築地でも明日に出るもの、うちの刺身は裁いて宅急便で送っても新鮮、お祝いの日は赤い魚がよく出て今日は残りが少ないとか、いろいろ自慢しながら説明してくれる。特に土曜日は翌日の日曜の市場が休みなので漁休業となり、日曜昼過ぎにかけてが一番鮮魚が無いというのは残念でしたねぇ。魚の種類別食べ方、料理方法も教えてくれるから、こんな無駄話をしながら品定めするのも楽しいですよ。ちょうど店に運んできたアンコウの大物は16000円の値札、この地のものは質が違うんだそうだ。干物なども他ではお目にかかれないメヒカリの開きや、カワハギ、ホウボウの開きなどからタラの味醂干やら、小鯛や各種カレイの丸干など珍しいものがある。もう一泊あるので鮮魚は無理かなと、でイシモチの丸干、茹でミズタコ、塩紅鮭(これはアラスカ産の半身の真空パック)だけを買うと、イカの一夜干を一枚サービスしてくれて、スチロール箱に保冷剤と共に入れてもらう。このあたりR6号線沿いでは地魚ならこのまるいちと、もう一つ地元の人がやや高くても絶対旨いとお薦めの店はますいち海商、後者にはそこだけの自家製のアン肝やタラ白子の佃煮などがあって、これらは酒の肴にピッタリでかつ生まものに比べると安くてお得、是非とも買って帰りたくなる惣菜だ。

                           マルイチ

                          鮮魚と干物が並ぶ

                          大アンコウと吊るし切り後の残骸

 この近くの観光ではやはり五浦海岸<ここも大震災の津波で流されたが復元されたとか>が、一時期日本美術院の修行場となって岡倉天心が瞑想したという六角堂があって、目の前の海岸風景を見て日本美術を考えてみるなんて、我々が真似するのは高級すぎますかねぇ。天心記念五浦美術館もできたばかりだが僕はまだ見学していません (その後に立寄れば海を眺める絶景の立地にあって、ゆったりと展示スペースをとった立派な建物にビックリ、またその近くに公衆温泉天心の湯というのもできていた)。

 秋なら里美村に抜ける花貫渓谷は紅葉の穴場だそうで、ということは新緑もいいでしょうねぇ。ほかには野口有情記念館や畳工芸美術館などがあったが、それほど大したものではありませんな。逆に福島県いわき方面に脚を伸ばせば、車で20分ほどで小名浜があり、ここには最近奇抜な設計の水族館アクアマリンふくしまや観光・物産販売施設いわき・ら・ら・ミュウなどができ、マリンタワーやあの美空ひばりの唄で有名な塩屋岬などもあって半日は十分過ごせるでしょうか。とにかくこの辺の海の眺めは、天気さえ良ければ素晴らしいものがありますよ。


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