翌朝は素晴しい晴天で、昨夜浴室前の冷水器横に掲示してあった6時45分の日の出に合わせて露天風呂に行く。やや白みかけた空、海を眺めること暫し低く見える伊豆半島から太陽がキラメキながら昇ってくる、これを眺める客がほとんどいないなんてモッタイナイ、僕は写真まで撮っておきましたけれど皆さんはどういう了見なんだろう。朝食はその他のコースの客も全員がバイキングで1Fのレストラン、7時からの直後に行って快晴の駿河湾越し富士山が眺められる窓側の席に案内され、その場で作ってくれるオムレツ以外は和食だけ選んでお粥と御飯の2杯、飲物は牛乳、トマトジュースにコーヒーで今日は昼は抜きでもいいねと。
食後にもうひとっ風呂浴びてから9時半にチェックアウト、外の空気はさわやかで気持ちのいいお天気にルンルンですねぇ。まずは新港近くから回って最後に買い残しがあればおさかなセンターというコースは我々の流儀、それに礒自慢酒造もあるからもしもやということもあって。2週間まえにも買ったぬかや斎藤商店では炙っていない生り節とはらもくんを購入して、店のおばあさんとしばしお話、若主人の仕事着写真と同じシャツが並べてあるので聞けば店先販売を始めたらついでに買ってくれるお客さんもいるかもと置いてくれと雑貨屋みたいになっちゃってと、お祭着にもなるような面白い柄でこの近くの大漁旗染物屋のものですね。その高橋染物店と礒自慢酒造はやや南に下る、2軒の間には田子重というスーパーがあって開店直前の駐車場に車を入れる。まず酒蔵を訪ねると表の扉には初出荷は売切れで今後の吟醸酒などの出荷予定が書かれたビラが貼ってあるものの、格子戸が少し空いていて一升瓶を貰っているおばさん客が一人いるではないか。これはと入ってビラがあるけど売ってくれるのかと聞けば蔵元のお婆さんが本醸造だけならまだ残したものが少しあるからと、2本だけ売ってもらいましたが、洞爺湖サミット乾杯酒に選ばれてエライ人気だねぇには、本当にいつも買ってくださる皆々さまのご贔屓のお蔭での返事にこれまたエライ。
ニコニコ顔で車に戻って待っていた女房と反対側の染物店に行くと古いミシンがあって自家製でシャツを作っているのかな、色と柄にはいくつかの種類があって胸ポケットがあるのがいいじゃありませんか。魚図と魚河岸の文字が入った赤いシャツを買ってから礒自慢の話になって、なんでも5日の売出しで吟醸酒は抽選だったとか、地元でもなかなか買えなくなったそうですよ。
駐車場を利用させてもらったからと入ったスーパーではなんと小川港直送コーナーという冷蔵ケースが一つあって、種類と数は限定ではあるもののおさかなセンターなどと比べるとすこぶる安いのにビックリ、地元客が買う店は観光用とは違います、料理方法レシピ紙もあって思わず何種類か買ってしまった。大型メバル、小型のアマダイ、どでかいシタビラメ、始めてみるオオコシオリエビなど、これで数日分の晩のおかずは出来たね。でも地元客は眺めはしても買わないのはどうしてなんだろう、もっと安いところがあるのかな。このあとはツナコープで安いメバチの柵と釣カツオのタタキなどを仕入れればもうほとんどおさかなセンターで買うものはありません、このスーパーはヒットでしたよ。
まだ帰るには早いからとこの周辺ではまだ立寄っていない東海道宿場町の岡部町観光地はとまず玉露の里に行ってみると、道の駅にもなっているらしいが売店と有料昆虫館以外には何にもない。静岡方面に戻っていくと有形文化財となっている大旅籠柏屋があってここは歴史資料館入場料が300円、奥の売店と食事処の利用だけなら無料で、通り抜ける際に1Fは見られます。最初覗いたときに観光客がいるのかと思ったのはよく出来た江戸時代の旅人の人形でしたよ。
この近くには岡部の銘酒初亀酒造があって、ここの酒も旨いですねぇ、にごり1升瓶と酒粕を買っちゃいました。ここからはすぐにとろろ汁で有名な丸子宿に出られ、工芸体験施設の駿府匠宿があってちょっとばかり寄道してみる。平日で観光バスが数台いるので何だろうと、小学校の体験学習の生徒たちで賑わっていましたが、ここはガラガラでも駐車料金をとるのが気に食わないな。
最後にと登呂遺跡隣にある芹澤圭介美術館に行ってみれば遺跡は大掛かりな工事中、美術館の方は12月8日以降は展示変えのため1月3日まで休みの掲示に小さなテーマ展示室にそんなにかかりますかね、毎年年末は休館とは知っていましたがもうですか。ということでもういい時間と清水ICから東名に乗って我家には夕刻6時前には帰還、早速に魚を捌き今晩はシタビラメのムニエルがメインでご馳走さんでした。