ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

小春日和の世田谷ボロ市に、そこで買ったものは

2011-12-27 15:19:19 | 工芸絵画骨董

 買いたいものはいくつかあったが我慢に我慢を重ね、結局女房に怒られないゴミ値段のものだけを厳選?して、たった合計1000円という値段の買物が冒頭写真の三つ。このうち小さな糸巻は、我家の玄関に置いてある自分で作った夜間照明電気スタンドをもう一つ拵えてやろうかという心積もりがあって、その中身の器具を組み立てようかと。

 その夜間照明は以前にコチラで紹介したが、利用している型紙はまだ未使用物があるからもう一つ作って、軽井沢に置くか息子にでもやるかと、どっちにしても活用できるからね。

 織部の小さな深みのない皿は灯明皿ということで、食器じゃないから荒っぽい造りで裏側などはザックリ削ったまま、さらに表側には重ね焼きした時にくっつき合わないようにするための目立ての跡も頓着なしの山茶碗風、それが逆に手早く描かれた絵柄と相俟って風味が出ていると気に入って買ったもので、肝心のお値段は500円。未使用らしいがかなり長いこと野積みしていたのか、貫入などは黒ずんでいて時代を感じさせる皿だ。その店には同じ窯で焼いたと思われる蕎麦猪口も隣にあって、そちらは器だからもっと表面をきれいに仕上げてはいたが、値段が大負けでも6000円というのにはマイッタ、織部の奔放さは小皿の方があると思われるのに値段差が大き過ぎでそちらは買えません。この皿の絵が何を表しているかは抽象画みたいなものだからどうでもいいこと、でも動きが感じられて帆掛舟が前を横切って行くような。僕はこの小さいやつを薬味入れにでもして使おうか、それとも飾るのにこんなのに合う小さな皿立があるかなぁ。

                          直径8cmの豆皿

                          ザックリ肌の裏

 もう一つの焼物はやや大ぶりの急須、これは若いのがガラクタなどを並べていた中で誇りまみれになって白っぽくなったまま置いてあったのだが、黒地の丸窓に気になる釉薬で描かれた絵が五彩の九谷風じゃないかと、何処の焼物かと声を掛けたら全く分からないという返事。手に取ってみたら絵付けは何を表しているかは分からないが、描き方自体は拙いものの色全体の感じはよくて、値段はと聞くと500円と存外に安い。蓋に欠けがあるらしいのを見つけて、これだけがちょっと惜しいねと追い打ちを掛けたら、すかさずじゃ200円というのには即お買上げに。九谷にはこういう黒釉の地の丸窓に色絵というのも多いのだが、これは宝尽くし文様の一部を描いたものか、でも土味や大らかな形は益子風とも思えて、その割には持ってみると益子より軽い造りとなっているしこういう釉薬は益子では見かけたことが無いしで、はてどちらのものなのか。本来の急須に使わず花活けに使っても面白そうじゃないかと思ってはいるが、裏には窯印が手で彫ってあってこれも文字なのか記号なのか、これらが分かる方はおられませんか。

                     全高13cmほど

                         窯印

                      

 この蓋の欠けを子細に調べたら、本体の口廻りの蓋と合わさる場所の一部に釉薬が流れた場所があって、そこにこの欠け部分を合わせたらピッタリと重なるのを発見、ということはこのキズは焼き上がりに釉薬でくっついてしまったのを外した際に生じたもので窯キズの一つと言ってもいい。ここを目印に蓋すればキッチリとするわけで、好都合と良い方に考えておきましょう。

                      釉が流れてくっ付いた跡が

 さすがにこの程度の買物には苦笑するだけの女房であったな。


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