ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

有馬温泉を根城に湖東・篠山・奈良・京都に 第三日目後半 2010.11.22(月)

2010-12-26 15:46:20 | 旅日記

           

 寺を出たら町家を店にしているところがポツポツと現れてきて、店先には奈良町おさんぽMAPというパンフレットが置いてあって、それには観光客用に全体地図と店舗情報が掲載されている。小冊子だから簡単な内容しか分からないが、奈良町全体の道筋でどこを歩いたらいいのかはおぼろげには判断できる。

                 この地図の大部分が元興寺だった

 しかし見学施設などはどこも月曜日が休みとなっていてこれは誤算であったなと。プチ連休の間なのに有名な今西家書院などもダメ、奈良特産だという懐かしい蚊帳の店も休んでいて、蚊帳生地でどんなものが作られているのか興味があったんだけれどなぁ。しかしこの界隈は古い町家(冒頭写真も町家の並ぶ路地みたいな道路)が圧倒的に並んでいるから、タイムスリップした感覚になってしまう。その合間に食事処や雑貨工芸の店などが点在するのだが、初めてだからそれらの良い悪いの勘が働かない。

           奈良町の町家

 閉まっている店が多い中でたまたま奈良町物語館というギャラリーで、木津川の福祉施設が草木染の展示販売をやっていたが、そういう施設の人達が作った暖簾などはかなりお手頃価格で魅力があったが、昨日も丹波布を買っちゃったしこれもとなるとなぁとグッと我慢しておいた。

           奈良物語館で草木染展を

 傘を差したり畳んだりとしながら歩いてやや広い通りに出たら、パンフレットの裏に書かれていた奈良町情報館という観光案内施設があって、何でも聞いてくださいと言われても、なにしろ初めてじゃぁ、ハテ何を聞いたらいいでしょうと変なことを訊くことになってしまう。ここはジックリと歩き回ったら面白そうな場所だということは分かりました、それも月曜日は避けてね、やはりもう一度ゆっくりと訪ねましょうやと女房と話しながら猿沢池まで2時間弱で一回り。

           猿沢池  
 奈良の神社仏閣では僕は唐招提寺が一番見たいということで、また朝来た道を戻って西ノ京に、もう奈良は二十年ぶりだから土地勘も失われ無駄なコース取りをしたもんだと。奈良では一か所ごとに駐車場も拝観も全部有料となるから貸自転車が一番で、二十年前は子供達を連れてここまでサイクリングしたのを思い出す。この唐招提寺金堂は巨大な屋根の重量で歪みが生じてきて、耐震上でも問題があるとして10年間の大修理が昨年終わったばかり、ということもあって再び威容を現した姿を見てみたかった。これまでは本堂と講堂と校倉造などの中心部だけしか見物していなかったが、今回は戒壇や鑑真和尚御廟などにも回ってきた。とにかくこの本堂に安置されている国宝の巨大な3体の乾漆仏像は必見で、中でもここの千手観音は本当に千本の手があるというのが凄い。そのほかの木彫諸天像も国宝で、本堂の中いっぱいにそれらが立ち並ぶというのが壮観である。それと鑑真和上は僧侶に戒律を与えるために招かれたわけだから、ここの戒壇は日本最初のもの、宗派も律宗総本山ということですね。僕は奈良市内の寺ではここと新薬師寺が好きだ。

           唐招提寺南大門

           唐招提寺金堂

           一番右奥に校倉造の経堂

  

                戒壇                         鑑真和上御廟
 平安時代に南都七大寺を巡った大江親通が、今は失われている大安寺の釈迦像には及ばないが優れた仏像だと書いた、薬師三尊の本尊がある薬師寺はすぐ近くで、唐招提寺の駐車場からも三重塔の上部が眺められる。あちらはその本尊と東塔だけは天平のものだが、あとの金堂や西塔は昭和の再建で有難味ではちょっとということでそちらはパスして、朝飯抜き、昼もかなり遅くなっちゃったと、また奈良公園方面に戻る途中にあったチェーンの安い店で短時間で食事を済ましてしまう。

           薬師寺遠景

            

    ジャンクフードのチゲおじや、こういうのって初めから期待しないからハズレは逆にないみたい 
 もうあとは東大寺、興福寺、春日大社などは二人とも何回か見ているからと、公園周りを車を流しながら街中をウロウロして、やはり奈良は雨の日を避けて貸自転車でというのが一番ということを再認識することとなった。それと公営施設が休みの月曜日は避けましょうやということで、この日は早めに有馬六彩に戻って温泉を楽しもうと、午後3時には帰途につき4時半にはクラブに戻ってきてしまった。

  

              奈良公園の鹿                 市内のマンホール蓋にも鹿が
 早速にもと入った温泉の成分表を見たら、内風呂である銀泉は単純炭酸水素冷鉱泉、外の金泉はナトリウム‐塩化物強塩泉でラドン含有とあった。やはり歴史ある温泉だから泉質は本物、銀泉は柔らかくてサラリと、それとガスの含有量が多いからかマッタリ感も加わる。金泉は鉄分が多いから茶色で塩気も強い、少し金っ気の臭いもあって濃い湯だ。交互に入って途中ではサウナにもと、すっかり長湯してしまった。
 晩飯は宿泊棟の裏口から細い坂道を降りてしばらく歩いた場所にあるという。その途中の道筋は古くからの温泉地の商店街となっていて、夜目にも情緒がある。こんな場所があったんなら明るいうちに漫ろ歩きしておけばよかったな。

   

   

      風情ある有馬温泉の古い路地街、遅くまで名物の炭酸煎餅を焼く店が一軒

 案内された食事処は、金の湯という日帰り温泉施設の前にある有馬玩具博物館という建物の2Fにある有馬食堂という店、以前は回転ずしの店だったのを居抜きで和洋レストランにしたんだそうだ。義妹夫婦はここではビーフシチューをいつも頼むということだが、女房もそちらに惹かれたようなのだが日本酒をやるとすればやはり鍋だろうと、2人前からというシャムシャモ鍋に付き合わせちゃう。ほかにはやはり黒豆豆腐もということになって。この鍋がお値段以上にボリュームのサービスがいいから、またまた〆のおじやか麺というのに行きつかない。酒は昨日観光した丹波篠山の小鼓という銘柄で、これはなかなかによろしいと、ちょっとばかり酔っぱらってしまったが、帰りの登りの坂道で息が切れるほどではなかったぞ。

 

           紙鍋のシャムシャモ鍋                     黒豆豆腐

 というわけで帰ってからのワインは少しにしてバタン・キューと寝てしまう。


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