やはり漆塗のお盆は図柄が美しいものが見栄えがいい、飾り専用なら蒔絵もあるだろうけれど、やはり使うためのものだったら華やいだ色絵を描いたものとなるでしょうね。
最初の冒頭写真のものは輪島塗の小判盆で、黒地に赤の線描きで牡丹の花が書き込まれている。こういう図柄は会津塗などでも見かけるが、お値段のほうは輪島塗のほうが数段上だろう、でも素人が目で見ただけでは値段差ほどの違いは分からないなぁ。
次は大内塗の角盆、大内塗では小さな塗りの丸い雛人形が有名だがこういうお盆もあるのですね、下のほうに見える菱紋は人形にも描かれていて、西国第一の戦国大名だった大内家の家紋を模しているのだろう。
三番目は黒地に菊紋を描いたやや地味な5枚揃いの丸盆で、京都の象彦製である、このお盆は後輩の油絵の個展を見に行ったギャラリーでお茶を戴いた時に使っているのを見かけたから、象彦の定番商品なのだろうか。
最後の小さめの変形平盆は裏に沖縄漆器というローマ字書きがあるから返還前に作られたものかも、確かに色使いや描き方が紅型風ではあるが、もう一つ持っている丸盆のような堆錦による盛上げはない、平坦な作りで大きさも適当だから夫婦二人の朝膳用にと買ったのだが、今は軽井沢に置いている。
2009年からの再掲です