ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

柱時計修理を兼ねて松本クラフトフェアへ

2009-06-10 08:45:21 | 信州日記

 ここ数年続けて松本クラフトフェアに出かけているのだが、今回はゼンマイが切れてしまった柱時計を修理に出すためもあって、土曜日を選んで軽井沢から朝早く出発した。

 松本クラフトフェアの会場は県の森公園で、周辺に駐車場が少ないので早くの出発、行ってみれば今年からは一般客はJR駅近くの駐車場に入れてシャトルバスで会場までということにしたそうだが、僕は規制前に停めてしまったからこれ幸いということだったね。土日の2日間の青空開催で、土曜日は11時からとなっているが9時くらいからもう品物を並べている出店者も多いからしばし待てば見物して回れる。このフェアの最初も知っているのだが、はじめは素人に毛が生えた程度のものもあったけれど、主催者の努力か年々内容が良くなっている。

 この日はお天気模様が心配されたのだが、10時前には青空が広がり気温も上がって軽井沢方面とは大違いの気候で皆さんよかったねという声がアチコチで。今年は公園内の通路沿い部分だけでなく、芝生広場の真ん中にも出展者のテントが並ぶという盛況で一段と参加者が多くなっている。桧枝岐への旅行の際に何回か立寄った舘岩村のきこりの店はずっと続けての出店、軽井沢のテーブルの天板をここで無垢材に取替えてもらうために運び込んだのは数年前だった。今年も小物お手軽品では無垢材をロクロ加工した皿など飛ぶように売れていたが、正直に安めの店には人が群がっていますね。やはり陶芸、木工・家具、布クラフト、金工、ガラスなどの順に出店が多いのだが、珍しいものでは動物図柄印鑑や飴細工などというものもあったし、独特なオリジナル作品で有名な作者も出店していた。

 

 もう何回も来ているし買うものもないことだしで、会場内の全出展者の準備が完了した11時過ぎまで二周りほど目の保養をして時計屋に向う。その前におやおやというオーガニック野菜などを扱う店で大久保醸造の醤油だけは忘れずに買っておかなくちゃと。

 アンティーク時計の西村という店、以前に中町通にある古布リメイクの市之瀬ミシン商会のお母ちゃんに分解掃除もリーズナブルにやってくれると教えてもらった。事前にTELしていたのでスムースに話が通じ、早速に状態だけの確認作業に入る。

 親父さんはもう72歳で二代目とか、もう自分の代でこの商売はオシマイ、こういう時計をまだ部品もあって直せるのは信州では自分だけとのお話で、大名時計も直して動けるようにしたものを見せてもらった。松本には時計博物館が数年前に開館したのだが、その設立発起人でもあるそうだ。いくつか講釈を聞けば、24時制になったのは明治7年で最初は欧米から時計を輸入したんだそうだ。その後はセイコーなどが国産、この時計はセイコーでも90年以上前のもの、鋲が打ってあるのは高級品でその当時にはお金持ちしか買えなかった品物、残っている数が少ない時計だからお宝ものだと。今時計博物館で我家のお宝時計展というのをやっているのだが、来年もやるからこれを出さないかなんて言われたら、やはり直してやらないとね。

 これも手作り一品物という文字版をはずして見ればやはり片方のゼンマイが切れている。このゼンマイはハガネ線かと思っていたのだが幅2cmという板だったのは驚き。これだけのものが切れるというのは本当に長年の酷使に耐えていたのでしょう。本当は5年置きぐらいに修理に出して油を注せば長持ちするんだそうだ。6月末以降に引き取ることにして店を出る。

 すぐ近くに源智の井で湧水を汲んでから軽井沢に戻ることに。


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