最終海岸線伝いの道では途中で一台の自損事故のためやや渋滞があったものの、3時半前に本日の宿つるや吉祥亭本館に到着。こちらは通りがかりによく見えた大型ビルは別館で、海沿いの木造3階建ての方が本館なのだと初めて知った。
本館(冒頭写真)はかなり古い伝統木造旅館だったものを改装しているのでしょう、時代を経て年季の入った木材でそれと分かりますが全体としてはやや今向きに手入れしている、でも地下1Fロビーから我々の客室3Fまでのエレベーターはありません。
着いて仲居さんから風呂、食事、その他のサービスの説明を聞いたら別館にある展望風呂にも4時以降は入れるそうで、4時から15分おきにワゴン車で送迎するという。それじゃぁ、まずはそちらに入っておけば夜遅くや早朝に出かける面倒がないと早速にそちらに。別館7Fにある展望風呂は渡り廊下でまた階段を登った独立棟で、内風呂と露天があるのだがこちらの規模に対しては小さめじゃないかなと、このほかにも別館用の風呂がありそうな感じの広さであったが高台の上だから相模湾を見渡せる。本館には4時47分発の車で戻りながら宿周囲の駐車場を見たら、我々は早かったから空いていると思っていたのにこの時間には溢れるほどに駐車しているのにビックリ、大型旅館だけに集客努力しているのでしょう、我々みたいに格安で来た人も多いのかな。本館の風呂にも入り直せば、夜2時半で男女入れ替えとなる本館の風呂の方が別館展望風呂より大きいのだが、こちらはすぐ目の前の海辺堤防レベルにあるから目隠しで眺めはあまり望めない。またこの時間帯に男風呂となっていた海側の大浴場だけには露天が二つとサウナもある。小さい方の露天風呂にはちょうどこの日は冬至だったから柚子が浮かべられていた。泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で源泉70.4℃、PH7.9、成分送料3707mgと表示があったが、浴槽での湯温は41℃ぐらいと僕にとっては冬場での適温であった。それと風呂のタオルなどはゴルフ場スタイルだし風呂上りには冷し緑茶、スポーツドリンクがフリーに加えてぜんざいなどもあってサービス満点。
その後は浴場と食事処の中間に設けられている昭和レトロを演出したつるや横丁というコーナーで生ビール一杯の無料サービスも、ここには射的などのお遊びもあってお子さんには喜ばれるでしょう。夜だけの遊び場で、その料金は部屋で手渡された一人300円分の横丁専用通貨を使えるという嬉しい仕掛けになっている、でも我々はビールだけで充分です。
夕食は1Fの食事処で5時半からと7時半からの2交代制というから早寝の我々夫婦はやや早いものの5時半からをチョイス。その夕食は天ぷらは食放題だって、それなら他が少なめでも思っていたらお品書にはかなりの品数、ボリュームもあってもう腹一杯になってしまった。周りの客の様子を見たらワイン付きだとかイセエビなども出ていたようだから我々が最低値段だったかも、でもこの内容は充分過ぎるものでしょう。酒は伊豆唯一の地酒のあらばしりをチョイス、田舎風ながらかなり味わいがある酒で、伊豆にこういう酒があるのは知らなかったな。天ぷらだけはお言葉に甘えて追加も取って10種類全部を食べさせてもらいましたが、最後の御飯は止めときましたよ。
シッタカ
食後はもう眠くなったからと、明日の早朝風呂を楽しみに早々と寝てしまった。
翌日は早朝5時前には起床、時々は眼が覚めても延べ10時間も寝たことになる、こんなに寝たのは久しぶりだ。外はまだ暗いのだがまずは朝風呂にと、ほかの宿泊客の眠りを妨げないよう静かに廊下を歩いて大浴場に向う。
昨日と入れ代った風呂は山側にあって展望はまったく無いロケーションとなっているが、こちらの露天は岩風呂風に設えてある。湯温はいずれの風呂も同じ温度にコントロールされているからゆっくりと入れるのがいい。この日の日の出は6時50分頃と宿の案内ペーパーにあったのでその時間直前にともう一回風呂に入って部屋に戻れば、やや過ぎていてもう海面を離れている。大島のやや南側の海から登ってきた日の出の風景が眺められてよかったよかったと。女房は海側の露天風呂の岩の上に乗って見たそうだけど、その格好は恥ずかしくなかったかな。
この本館前の海の岩場には黒根岩風呂という礒の露天風呂が有名ですが、年寄りにはこの時期には止めといたほうが無難でしょう、でも宿の浴衣を着た若いのが入りに歩いていくのが見えて物好きは居るものだねぇ。
朝食は7時半からセミバイキング形式となっている。いつものようにあれもこれもと皿にとっちゃうとまたも食べすぎです、でも僕は大酒のみでも朝は食欲が旺盛なのです。さすがに伊豆でアジ干物は脂が乗って大変に美味しゅうございました。ただ残念だったのはコーヒーサービスが無かったこと、恐らく客数が多いから食事処がやや手狭で長居されると回転ができないからでしょうね。でも昨夜から今朝までの風呂ではまったく混雑しなかった、むしろ入っている人が少なかったのが不思議ですね。2Fと3Fに二つずつの家族風呂もあったけれどそれじゃぁ吸収できないだろうし、我々の入浴時間が皆さんとずれているかなぁ。
手前が僕、向こう側が女房分
その家族風呂は無料先約順、まだ皆さんが食事中なら空いているだろうから、帰る前にもう一っ風呂とフロントで鍵を借りて3Fのジャグジー風呂に入ってみました。これが海を眺める露天形式で、素晴しく晴れ渡った青空の下で泡マッサージとは結構ですなぁ。
計5回も風呂に浸かって満足満足と、会計を済まして帰り際にはさらに昼のお弁当にとおむすびとお茶のお土産が手渡されたのにはまたもビックリ、朝食を食べているとき板前さんが何かにぎっているのが見えたけれどこれを作っていたんですね。あんなに安くていいのかしらとは女房の弁、いやこういうプランがあったら家からは近場だしでまた来ちゃいましょうやと話しながら9時過ぎに北川をあとにする。