軽井沢の山荘とその周辺あたりに10月前半に咲いている草花をいくつか、秋は深まってきているが前回9月からまだ咲き続けているものがかなり多くて、新しい花はやや少な目ではあったが、これだけ涼しくなってから咲いてくるものには青紫系の花が多いのは何か理由があるのだろうか。冒頭写真は天気に恵まれた今回の滞在中の浅間山の姿である。
まずは山荘の庭から
9月には白っぽいヤマジノホトトギスが咲いていたが10月には紫系の斑点が強いホトトギスが少しだけ咲きだし、ほかには蕾もいくつか、山荘にはもっと多くの株があるのだが数年前には今以上に咲いたのにここ数年は花を付けないものが多くなってしまって、確か白花やジョウロウ系もあるはずなんだけど今年は蕾がない、来年には期待したいものだが。横浜には先端に多くの花を付ける台湾系ホトトギスが繁茂しているが、こちらは各節に花を付ける本邦系を多く植えてあって、全体の花数も少ないものでなあるんだけど。
節から咲く本邦系のホトトギス
ミズヒキは増えすぎるので赤いほうは雑草扱いでかなり間引いてしまっているが白花の方は残している、これは9月からまだ花が残っていて強い植物だねぇ、こちらもそのうちに間引くことになるかな。
こちらも段々に増えてきて
リンドウは今回の帰り際にやっと咲きだしたところに間に合った、まだ先端の数個の紫色の蕾の一輪だけが咲いただけなのだが、花が開くときれいな青色が華やかに目に飛び込んでくる。これは周辺にも野生のものなのか同じものが見つかることもあるが、数は少ないから見つけられたら幸運だと思うよ。
先端に集まる蕾の中央だけが咲き出した
昨年に地植えしたイワシャジンはもっと大きな株になって蕾をいっぱい付けている。しかい滞在中にはかなり蕾が膨らんできてはいたが咲くまでには至らずでこんな状態、11月最初にまた最後の片付けに来るときまで花が持ってくれると嬉しいのだが。
10日弱で小さな蕾がこのくらいまでに
庭の片隅の樹木に巻き付いていた蔓に目にも鮮やかな赤い実がなっているのを見つけ、ネット図鑑で調べてみたらどうやらサネカズラらしい。サネカズラと聞いて「名にし負わば逢坂山のさねかずら」という百人一首の歌が頭をよぎったが、さてどういう意味で使っていたのかは分からずの子供の頃の記憶である。
朱色が鮮やか
周辺では
9月には咲き出していたサラシナショウマは林内の暗い場所にはまだかなり咲いていて、真っ白だから遠目にもよく目につく。総じてこの時期に咲くものは小さな株であるが。
薄暗い場所に真っ白な花が
アキノキリンソウも9月から咲き出して今が盛り、山荘周辺では夏前に雑草などが刈り込まれた場所に復活してきて咲いているものが多くて、これらもみんな小振りな株ばかりだ。外来種のセイタカアワダチソウというのも同じ仲間だというが、そちらは毛嫌いされるがこちらは可憐だからね。
黄色の花はよく目立つ
ヤクシソウだと思われる黄色の花をいっぱい付けるキク科の植物も周辺で9月から多く見られる。今しっかりと咲いているのは日当たりがやや劣る場所みたいだね。名前から察するに薬草なのかな。
やや日陰にあった株
アザミは大きく分けて大ぶりで花を多く付けるものと下の写真のように小振りで花が少ないものがあって、前者はもう花は終りかけであるが後者は今がきれい。軽井沢の花図鑑ではこちらはモリアザミとあるものにあたるようで、そうであればヤマゴボウという食用の漬物はこれの根ということになる。
膝ぐらいまでの高さのアザミ
9月にはユウガギクが盛りだったのが10月には良く似た花姿ながらもっと青みが強いキクが各所に咲いていて、調べてもこれらの区別はややこしいというか紛らわしいというか今一つ理解できないのだが、これはどうやらノコンギクらしいと判断する。
総苞部分
9月から咲き続けるこちらはユウガギクやノコンギクよりも地味なキクでヤマシロギクだと思われるが、これも林際の至る所に映えていて強い植物だねぇ。
日陰にほんのり白く咲くが強い植物
分からず仕舞いなのが次のキク科の白い花、花はユウガギクやノコングク程度の大きさだが形はマーガレットやフランスギクに似ている感じ、さらに葉はマーガレットみたいではあるがそれだと軽井沢の寒さには育たないとあって、これは周辺でも一ヶ所にだけに群生していて何という植物でしょうね。
葉はマーガレットみたいだが