ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

酒田舞娘と庄内ひな街道に村上と新発田の街巡りの団体ツアー 4

2012-04-14 16:48:18 | 旅日記

 第一日目はかくして無事に終了して、まずは物産館からはすぐという鶴岡市内のビジネスホテル・ルートインに泊まる客をまず送ってから、僕が好きな栄光富士など造り酒屋が数軒集まる大山地方を抜けて、海岸線にある湯野浜温泉に向かったのはツアー参加者の半分強ぐらいか、やはりここまで来たら温泉で夕食付の方がノンビリ気分を味わえて楽チンだもの、一泊するなら温泉というのが日本人の倣いですよねぇー。

 途中ではねぐらに帰るらしい白鳥が見られて、白鳥は単独行動はしないはずなのに飛んでいたのは一羽だけだったのはどうしてだろうねなんて。また道中には僕は知らなかった善寶寺という寺があって、ここに五重塔があるのにはビックリしてしまったが、龍神様を祀ることから漁業関係者からの信仰が厚く、その発願で魚鱗供養のために明治に建てられたものだそうで、山形県には羽黒山の国宝の五重塔だけじゃなかったんだね。また宿泊地の湯野浜温泉は世界一のクラゲ展示で有名な加茂水族館にも近くて、あれはもう一度見てもいいと女房が申しておりましたです。

                     

                          夕餉れに白鳥が飛ぶ                   善寶寺を通り過ぎる

 市街からは20分ほどで到着したこの日の宿は後で分かったが湯野浜温泉の一番手前に離れて建っていて、入口は和風の低層建物だが宿泊棟はその奥の海に面して建てられた8階建ての大型旅館で、その建物自体はかなり経過しているようだから社員旅行などが華やかし頃に拡大路線で増築したのでしょう、今はそれが重荷になってこういう格安団体ツアーを受け入れているのではと推察する。もう少し小さな規模で常日頃から手を入れられるほうがいいのになとは、格安ツアーで利用する旅館に共通することだけど。

                   ホテル海山

 早速に浸かった温泉は1Fは時間で男女入替えの大浴槽が一つだけ、これは昔の混浴だけだった時代の名残の風呂なんでしょうな、脱衣室だけは両端に分かれた男女別になっていて、中の広い浴槽には中央にデンと大きな自然石が据えられ一応の仕切りになっているという、これは混浴に戻したらいいなんて老人は思ってしまいそうだが、無色透明の湯ではやはり無理だろうかな。こちらはナトリウム・カルシウム塩化物泉となっていたが、そのあとハシゴした7Fの展望大浴場は弱アルカリ性単純泉ということで、こちらだけには成分表があって泉温42・0℃、PH8.4、蒸発残留物551.5mgとあった。何ぶんにも古い造りの施設だから露天風呂やサウナが無いのは致し方ないかと。

               

                        ホテルの案内パンフレットより        二つの温泉は泉質が違うらしいが展望大浴場にあった成分表

 風呂上りの夕食はやはり和式の大広間での膳スタイルで、女房はこういう座布団に座るのは足が痛いとコボスのと蟹が丸ごと一パイというのも食べるのが面倒だとオカンムリ、でも全体のボリュームなどは十分過ぎるほどと格安ツアーの食事としては合格点だと申しておりました。確かに蟹丸ごとは見栄えはいいが、これは冷凍物で味がショボくて、カニデスヨーということだけならむしろ無い方がいいのではと思うのは僕だけか。鍋も魚だけだったから蟹は止めてこちらに貝類も加えたらもっと良かったのにと、僕はこの中ではアサツキの酢味噌和えが美味しかった。それと蕎麦でお腹がいっぱいになってご飯まで届かない、老人が多いツアーには量を減らして質でというほうがいいんじゃないですかね。

                       夕食のボリュームはかなりのもの

                               最後はフノリの味噌汁だけでご飯はパス

 翌朝は昨日のポカポカ陽気が打って変わって北風ピューピューの冬型の天気に変ってしまって、ホテルの窓から見える日本海は昨日の凪から荒波が打ち寄せる風景に、真冬の日本海はこんなものじゃないんだろうが、こういう寒々とした風景は初めてだったからこのあと展望大浴場でユックリと浸かってむしろこの眺めを楽しんでしまった。

                      翌朝のホテルから見た日本海

 朝食も今までにないほど品数が多くて、これだけおかずがあるとご飯を二杯で済ますのに苦労する程、朝食に限って言えばこれは合格点以上です。特に高級な食材は無いのだが、海の宿でのアオサの味噌汁がいいですねぇ。

                        朝食はご飯二杯までで我慢

 ホテルロビーでルートインからの客を乗せたバスが到着するまでの待ち時間で見つけたのが玄関脇にあった飲泉、湯野浜温泉は飲泉もできるんだと、でも塩化物泉となると高血圧には悪いから僕にはダメだ。カウンターの上にはトキソウの鉢が飾ってあって、こういうのは花瓶の花よりもいいですなぁなんて。待っている間には雪も降り始めて、これはこのあと日中は降ったり止んだり、その合間には晴れ間も見えるという忙しい天気の一日の始まりであった。

                 飲泉場

 二日目の最初の観光はバスの車窓からの笹川流れの海岸風景の見物ということで、宿から海岸線伝いに走ってそのあとの村上までの道中はかなりあるからと、手前の温海温泉にある道の駅しゃりんに立寄る。ここも我々には馴染みの場所だが、しゃりんというのはここが北限で町の木になっているというシャリンバイという樹に因むとは、バスガイドさんから聞いてこれも初めて知った。ここではすぐ近くの鼠ヶ関漁港の海産物、山側の焼畑栽培のあつみカブ、それに街道筋に姿看板もあるあつみ豚などが名産品だが、もう一つ日本三大古布でもあるシナ織りは今は貴重なものになっていて、その加工品が展示されていたが道の駅で売れる値段を越えているでしょうにね、宣伝だけでいいということですか。

                    海岸線に建つ道の駅しゃりん

                                シナ織り製品はケース入りで展示

                     しゃりん駐車場から鶴岡方面を

 このあとは新潟県に入って最北端の旧山北町には藻塩の工場兼販売所がいくつかあるが、これらは我々もいつも素通りしちゃうが、バスツアーも立寄ろうとしないからやはり見所とは言えないのかな。そしてこの先は山側に入って行くR7から分かれて、海岸方面に向かえばすぐに海岸線沿いの道となって、前日の列車よりも海岸近くを走ることになる。その風景もこの日は海がかなり荒れているから迫力が増して、笹川流れという海岸沿いの岩礁に波が白く続いて流れているように見える風景を見ながら走り過ぎ、鮭の伝統漁法で有名な三面川(冒頭写真)まで来れば海からやや離れる道となって、間もなくで村上市街に到着ということになる。この間は天気が荒れていたから海の遠方の視界は利かなくて、一時粟島が微かに見えただけであった。

                          藻塩工場の一つ

                     漁港では海が荒れているから漁船は休業かな

                     粟島らしきが微かに

                     笹川流れの南端付近


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 酒田舞娘と庄内ひな街道に村... | トップ | 本格的な春となった横浜と早... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

旅日記」カテゴリの最新記事