くまぐー日記

くまさんの電脳室リポート

ロシア紀行26日事件発生

2014年04月28日 | Weblog

■緊急事態が起こった。メトロで財布とiPhoneを4人組に取り巻かれてとられてしまった。おかげで深夜まで対策に追われて疲れ果てた。ルーブルをすべてなくしコインが100p(300円)ほどあるだけ。日本円は現金でなんとかあと1週間ぐらいはもつが、換金できるかどうかが問題。ヤロスラブでは換金できず、シティバンクカードが使えなかったのでヒヤヒヤしたが、今度はそれどころではなくなった。

今日は土曜日、明日は日曜だ。まず、CITIカードとVISAカードを止めないと下ろされてしまう例があるから夜遅くホテルに帰ってフロントに確認すると国際電話はできないとのこと。外でかける場所はないが、モスクワ駅の階下にできる場所があるという。電話させてくれというロシア語のメモをもらって明日トライするが、だめなら月曜に領事館にたのみこむしかないかな、、。

iPhoneがないと国際電話ができないのがつらい。LINEFACEBOOKSNSメールもだめ!いままでのロシアの写真、カードインフォメーション、IDの類も参照できない。困ったものだ。時間さえわからなくなってしまった。たよりはこのブログとメールだけ、、、。

昨夜はヤロスラブリで夜行寝台車にやっとのことで乗って同じコンパートメントの2人の若者(SPBからきプロのフリースタイルレスリングの審判だという)と同じ協会に属するマネージャア格の女性も誘って飲んだり食べたりしながらたのしくおしゃべり、でいい感じだった。

モスクワ駅についても地理がまったくわからないので、すでに通信料金は1万円を超えたとするメッセージが入っていたが、iPhoneのナビを使うことにした。駅の近くであることはグーグルマップで調べていたのだが、目的地までの徒歩のナビで表示するとかなり回り道をするコースが表示された。障害物が多いのかミス表示かわからないがその通りいけば必ず着くのだから頼りになることこのうえない。

ところがネフスキーエキスプレスホテルはその辺に3つあって当方のネフスキー・プロスペクト91・93にあるホテルは奥まった駐車場から入る、絶対わからないようなところにあるのだった。中もドアが2つも3つもあってその3階の奥で室内も冷蔵庫もないしポットもない2流ホテルだった。この時点でかなりつかれていたのでシャワーをあびてゆっくりして2時ごろ出かけることにした。

CITIバンクのATMは2箇所ほどフロントで確認していったけどなかなか見つからない。ようやく店舗を思いがけず発見しカードで5000p引き出した。やれやれと思ってふと気づくと道を全く間違えてきたことに気づいた。思っていたのとは別のバンクの店舗だったのだ。それなら、と、歩いて回って疲れてきたので目に付いたカフェ(といってもバイキングの食事をだすところ)にはいって食事。満足してそれではメトロで乗り換え練習をしようとメトロカードをやっとのことで購入。しばらくあちこち行ってみた。そして事件はおこった。

事の次第はこうだ。

SPBのメトロはモスクワより深いが英語表示があって見やすい。しかし接続駅には名前が2つあったりする。何号線かによってホームが変わると名前もかわるようだ。しかも初めてだからうろうろしがちだった。プロシャーチ・アレクサンドラネフスキー駅で3番線から4番線に乗り換えようと開いたドアに入ろうとすると若い二人の大男が両側から僕を追い越して飛び込みふさいだので立ち止まろうとすると後ろからわあわあ言いながら走りよってきた2人が僕の後ろにぶつかってきたのであわててドアベリの壁に非難した。一瞬大男にはさまれ背中でドアにおしつけられたが、最初の男の1人を後の2人が車両から引きずり出してドアが閉まり始め最初の1人の男は車内に残るのかなと思うと、まさにドアがしまる直前にすりぬけて出て行った。

連中の喧嘩にあやうくまきこまれるところだったと思ったし、まわりの乗客もびっくりした顔をしていた。空いた席に座ってふっと手を後ろポケットにふれたら、ない。あれっとおもって胸のポケットへ手をふれると、ない。みるとiPhoneの胸に掛けたロープの先がぶらぶらしている。やられた!とおもったら頭に血が上った。

なんとか早く降りて車掌をさがすといっても車掌はみたことがない。ここがどこかもわからない。駅名のアナウンスを耳できいているわけでなく、あの駅から何番目という認識だから徐行して走り出したりするのでもう何番目かというのもわからなくなる。「警察を呼んでください」と書いたガイドブックの例文を示してキオスクのおばちゃんに聞いたりするが要領をえない。

結局メトロを出て警察のいる場所をようやく探し当てると、警察官とはロシア語がわからないから話がすすまない。結局金をとられてメトロに乗れないと言っていると取られてメトロの入り口をあけてそのまま行けというのだが、やっと「盗難の証明書を書いてほしい」という文章をみせて粘った結果、電話で英語の通訳に連絡することにしたらしい。あちこち車で引き回されたりしてその通訳とようやく英語ではなすことができた。彼女はあとで行くから待っていてくれるかというから待つこと3時間。8時を過ぎてようやく彼女は現れた。それまでに横にiPhoneを取られたという女性がいて流暢な英語で状況をはなしあったりした。VISAカード、CITIBankカード2枚の日本の銀行カードに運転免許証それにつくったばかりのメトロカードも、おろしたばかりの現金すべてをやられたというと「それはお気の毒に、、」

通訳の彼女は50半ばで上手な英語で、きょうは忙しいし、ここで通訳がとても少なくておまたせして本当にもうしわけない、ということで供述書の作成がはじまった。事情を一通り説明すると、それは典型的なケースだと言う。ズボンの後ろポケットは必ず狙われるから注意しなさいと他からも注意を受けていたのにうっかりして僕の落度があった、というと、あなたの落度じゃあない。彼らはプロフェッショナルなんだから、といってもっとすごい例を話してくれた。この損害は保険で填補されるからあなたの生活を基準にすれば小さいでしょうと聞く。大きくはないが小さくはないと答えると、それじゃあミドルにしときましょう、ということになった。

考えると物は保険がカバーし、現金の2,3万といったところで違うホテルで何日かとまればでてきそうな額だから財産上の損害はわずかだ。ただその間に撮った写真はここに二度と来ることはないと思えば極めて重要だ、というのにすぎない。そう考えると別に騒ぐようなことでもないな、とおもいはじめ落ち着くことがでできた。他のスタッフの手続きには時間がかかり、僕が終わったら2人で一緒に帰ることになった。

彼女はロサンジェルスで訓練を受けていたというので僕はNYの警察学校に留学していた話などいろいろなことを話した。もうすでに夜の10時をまわっている。5時間も取り調べにかかっていた。それでもまだ日本の夕方5時ぐらいの感じだ。こんなに遅くなって勤務時間はとっくに過ぎているんでしょう?と聞くと、通訳は実際仕事をした時間でいくからいいけど、こんなにきついのはいやだわ。でも本当に英語を話せる人警察官が少ないのよ。SPBで私のようなのは数人しかいない。手がまわらないわよ、という。僕がSPBに来て若い人の英語がとてもうまいと感じていたので、奇妙に思ったが、たしかに警察や役場などで言葉が通じない。年配の人で英語がわかるのは観光地の切符売り場にいるような人ばかりだ。「ソ連」時代の体制の遅れが尾を引いているのだろうか?私も民間の会社へ行きたいんだけど性別や年齢で差別があるのよ。日本のセキュリティ会社から話があったこともあったけど、私の25年の捜査官としてのキャリアを買ってはくれなかったわ、、、。

ここでこんなに犯罪が多いのもここの物価が高いせいだという。食費も居住費も高いが今は移民が非常に多くなって彼ら言葉も出来ない人の仕事がまったくない。もう犯罪に走るしかないのだという。観光客が被害にあうのはあたりまえのこと、日本人ではあなたが4人目で少ないわよ。このあたりセンナヤ広場はここでは一番危ないところで夜は私だって出歩かないわよ。

「私はメトロにのるけどどうする?」「僕はネフスキー通りを歩いてかえります。」「それじゃあ、ここでお別れね。じゃあ気をつけてよ」彼女と握手して「今日はとてもエキサイティングな1日でしたよスパシーバ」

帰ってホテルのレセプションの彼女に次第を話してカード会社に国際電話をしたいと言うと、ここからはできないと言う。彼女は自分の携帯でCITIバンクに連絡してくれたが話してみるとロシアCITIバンクは日本のCITIバンクの情報はわからないといわれた。彼女はもしかするとモスクワ駅でできるかもしれない、といってメモを書いてくれて警察に見せるようにと、渡してくれた。あぁ、、明日もたいへんだなぁ、、、。

 

 

 

コメント (1)
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