こんなご時世?なので、"BS世界のドキュメンタリー"「すべての政府はウソをつく」、原題:"All Governments Lie: Truth, Deception, and the Legacy of I.F. Stone" 制作:White Pine Pictures / 2016 All Governments Lie Documentary Productions INC.(Canada 2016)です。http://www6.nhk.or.jp/wdoc/...前編 http://www6.nhk.or.jp/wdoc/...後編 にあります。何回も再放送されていますが、ようやく観ました。考えさせられます。
番組の中身は、現在のアメリカの独立系ジャーナリストの方々の活動を取材・紹介しています。過去のベトナム戦争とイラク戦争が、真実とは異なる要因によって一方的に始められた戦争であり、大手既成メディアはその流れに乗り、事実の隠蔽に走ったということが、I.F. Stoneさんhttps://en.wikipedia.org/wiki/I._F._Stone や独立系ジャーナリストの人たちによって明るみに出された、という流れから。
番組の中で、Avram Noam Chomsky (ノーム・チョムスキー)さんhttps://ja.wikipedia.org/wiki/ノーム・チョムスキー が話している「合意の捏造」ということが、全てを言い表しているように感じます。
「合意を捏造するためには、無知でお節介な大衆を、蚊帳の外に置きます。大衆が医療保険を欲しがっていようとも、富裕層に高い税率をかけたがっていようとも、物事を理解できないという理由で関わらせない。大衆が戦争に反対しても、リビアへの爆撃が自国にとってどれだけ重要か分かっていないからだとはねつける。かつては大衆を黙らせるには武力が用いられていました。しかし、20世紀初頭になると、イギリスやアメリカのように成熟した自由社会では、武力ではもはや制御できないという認識が拡がり、その姿勢や意見のコントロールに転換せざるを得なかったのです。」
日常を含めた現代社会において、「合意」を「捏造」しようとするのには、メディアその他を使って「姿勢や意見」を「コントロール」するものだと。暴力などの「武力」に頼っているのは、いってみれば未熟社会の時代遅れの方法ということかと。やはり我々は、もはや「武力」によらない戦争や抗争の中を過ごしている、という実感はありますね。