トルコから石灰棚を眺めながら生活する日記

ラム子のロカンタ(日本食食堂)、
ゴールデンレトリバーとカンガル犬との日常を綴っていました。

11年前の出来事

2017-07-26 23:17:29 | 日記
今日のパムッカレ

12年前、私は夫家族が経営するホテルを手伝っていた。
大改装も終わりの4月、まだ肌寒い中、日本人として初めてのお客様を
迎えた。世界一周中の若いライダーご夫妻だった。
仲睦まじいお二人を見て、私もこんな夫婦になりたいと望んだものだ。

そして翌年、2006年私たちは結婚した。
その9月、同じくバイクで世界一周中の方から、前年度に日本人第一号として
宿泊してくださったご夫婦が、タンザニアを走行中に、ご主人のバイクが
バスに追突され、事故で亡くなったという訃報を聞いた。

自分と会話した人が亡くなってしまうなんて、
どうぞ、よい旅を!と声をかけてお別れしたのに。

涙が止まらなかった。そして、事故を目の当りにした奥様のことを
考えると、胸が苦しかった。

バイクで世界一周をしていたライダーのご主人が亡くなってから
10年経ち、そして、私の夫が急逝した。

どうして、急にこのことを思い出したかというと、
book マークしている過去のHP兼日記をたまたま、久々に開けて読んだのだ。
私は以前、【ラムちゃん日記】と題して
日々のことを書いていたのだ。

(ラムちゃんとは、トルコに来て初めて飼い始めた羊のペットの名前)

そして、私はこう綴っていた。

『祖母の死以来、忘れかけていた命は有限であること。
イサに先立たれたら、私は生きていけるだろうか?
いつも死ぬときは一緒と言っている私達。
たまにイサを粗末に扱ってしまうことがあり
考えさせられた今日この頃であります。』

あの日から10年が経ち、私は最愛の夫イサを失った。
この10年間で、一体どのくらい、Nさんご夫妻のことを
振り返っただろうか・・・。

今、色んなことがありすぎて、ときどき、終わりにしたい、
早くイサの元に行きたいと思う。
だけど、ケントがいるから、日本の両親を悲しませたくないという
言い訳をつけながら、生きている。
結局、自分で命を絶つ勇気がないのだから。




キラキラ光るボールをケントに与えた。
で、数分後には、消失した。



コメント (2)
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