お客様からの紹介で、綺麗な女性とホテルで待ち合わせをしました。
彼女が通ると回りの男性も女性もみんな振り返るぐらいの美人です
身長が160センチちょっと、スタイルも抜群だし、何せオーラがすごいわ
見た瞬間「お~~
」です。
周りの人はふるらんを見て
「何の関係だ?」の目線でした。
でしょうねぇ~こんなふるらんみたいなチンチクリンの体型とぜんぜん違うもん。
話し方もしぐさも・・プロ。
「新地(東京で言うと銀座みたいなところ)で働いています」
「へぇ~~~やっぱり綺麗だもんね」と言いました。
20代に見える。
でも女の勘は違う。
「30(代)だね?」
「やっぱり女性にはばれますね」と笑っていました。
そしていろいろ○視して・・・
彼女から
「私の家の風水をしてもらえますか?」と言われたので、また日を改めて、行くことにしまいた
そして待ち合わせの場所へ。
普段着の彼女は普通の女の人。
一緒に彼女の家に行くと・・少し古めのアパートの2階でした。
中に入ると6畳2間の小さなお部屋。
壁も古いし、隣の部屋の音も聞こえる。
お風呂も小さいし、冬は寒そうだし、台所もあちこちがはがれている・・
「ここでがんばってお金を貯めてお店を出そうと思っています」という彼女に
「えらいね~普通はもっと贅沢するのに」と話しました。
ふるらん・・少し違和感があった。
なぜなのか・・う~~んなんだろう・・・
この家と彼女の雰囲気が合わないのか・・
いやいや、そうじゃない、確かに彼女はここに住んでいるし・・・
「窓を開けてみろ」とふるらんの守護○さんが言ったので彼女に
「窓開けていい?」というと
「どうぞ」と言ってあけてくれた。
外は都会の風景で、向こうに立派なマンションが見える。
「あのマンション、新築?」と聞くと彼女は
「ええ、いつかあそこに住もうと思っています」といいました。
そのとき
「ん?」と感じました。
なんか・・やっぱりおかしい・・・
頭の中に「ヴィト○」のキーホルダーが浮かんできた。
まさぁ・・
まさかねぇ・・・この彼女、お客様からの紹介だから・・まさかねぇ・・・
でもやっぱりヴィト○のキーホルダーが浮かんでくる。
お客さんからのプレゼント??
思い切って聞いてみた。
「ブランドものは自分で買うことはある?」
「ほしいものは。自分へのご褒美のつもりで。でもほとんどいただいています」と答えました。
なんか府におちない・・・
「ごめん・・ちょっと時間もらえる??」と言って座ってみた。
そして・・入ってきた情報が・・
リビングが20畳、ダイニングがカウンターキッチンで、ソファーは白。
クッションがピンクで・・
「あ・・・・・そっか」と思った。ふるらんは立ち上がり、
「大人をからかうもんじゃないよ」とニンマリしながら言いました。
そして窓を開け
「ここはあなたの仮の部屋、本当はあのマンションでしょ?」というと
「すみませんでした・・」とすぐ誤りました。
彼女は人に見せるのはこの部屋なのである。
そして男性との関係を深くするのも。
自分の身の上を話し、そしてこの生活から脱するために・・と話し、同情を誘うのである。
あの立派なマンションを見せると・・人は彼女を当てにする。
「こいつの金を利用できる」ということで。
下手をすると気がついたらマンションに住まれてしまう・・
「私は幼いときからお金に悩まされました。人は人をだますのです。親でさえも。私は人を信用できません。だから必ず確かめるのです。何回も何回も」
ふるらんは窓の外のマンションを見ながら
「それはそれでいいと思うよ」といい、続けて
「それはあなたが選んだ道だからね」といいました。
必要○(善の反対)っていう言葉もあるけど、使いたくはなかったから・・
少し間をおいてまたふるらんは
「このアパートなら・・男性はお金を出すでしょうね。そしてずっとあなたを支えようと思ってくれるし・・・ただ・・」
「ただ?」
「あと2年かな?」
「何がですか?」
「あなたの仕事。年齢じゃなくて・・運勢が」
「そうなんですか?」
「うん。あなたの体が目的ではなくて、あなたの人間性に触れるのが楽しいと思うお客さんを作れるお店がほしいんだよね?」
「はい、そうです」
「ここは・・もういいんじゃない?これを見せるあなたももうすぐ終わる・・ってまだお金足りないわけじゃないでしょ?」
「資金はそろいましたが、まだ続行している関係があるので」
「それじゃ・・それを綺麗にしましょうね。続けるなり、どうするなり。ただやっぱりあなたは人を信じられないのは変わらないから・・・って信じなさいってふるらんも言えない」
「ふるらんさんもですか?」
「まぁね、家族がボロボロだったし・・親戚もすごかったしね・・でも自分は信じてるよ」
「自分?」
「うん、どんなに泣いても、苦しんでも・・・自分がいるからいいって」
「・・・・」
「自分を信じてるから・・強くならないとね。ふるらんも幼い時から自分、自分・・自分しかないって言い聞かせてたし。逃げるなんてできないからね、自分から」
「そうですね」
「あなたも利用する方からいずれ本物のお付き合いで店が育つように・・そんな女性になれる日がくるといね・・」
「そうですね・・そうなる日が来ますか?この世界で」
「あなたに惚れる目的を間違えている人とはさようなら。・・でも男性って代償を求める人が多いから。ただ・・本当にあなたの人間性に惚れる人で店ができたら・80でも90才でも店は存在するからね」
「・・・・」
「肉欲でも、金欲でもなく・・・人の魂に惚れてあつまる場所・・是非作ってほしいわ。この大阪という場所で」
少しして・・
「私の父は母と不仲であり、父は女を作りいなくなりました。母は私に辛くあたり、お前さえいなければもっと楽ができるのに、と何度も言いました。私は肉親さえ信用できないのです。そして中学生からバイトをしたのですが、母はそのバイトのお金をせびりとり、外に遊びに行きました。私は一人でずっと思ったのです。お金さえあればこの家から出られる、自由になれると。そして夜のバイトへ行きました。やはり大人の世界は身体とお金がまじりあう世界・・だまされる方が悪いのだと本当に知りました。
私の信じるものは自分とお金しかありません。たぶんこれからも・・・・」
「そう考える人生だったからね。いまさらこうしなさい、とは私からは言えないし」
そう、ふるらんからは言えない。だって・・聞いていてもそう思う。
いまさら人を信じたら?とは言えない。
だって・・今まで散々な目にあってるはずだし一番見たくない世界で生きてきた証だしね。
美しいことばかりあるわけではない。
当然、いろんなことが渦巻いている。
病院にいても、廊下で家族が遺産の相談をしているのもみたし、患者さんの奥さん以外の女性がきて、奥さんと鉢合わせをして大ケンカもみた。
そして、二人の女性が一変に消えたのを親戚から聞いたこともあったし、
「あとどのぐらい生き延びますか?」と普通に聞く息子もいれば
「生きている間に隠し金庫の番号を・・」と相談している家族もいる。
廊下で水商売のお姉さん2人がケンカをしていたこともあったし、
「看護師さん、○○さんってもうだめなんでしょ?」と普通に聞いた水商売のお姉さんもいた。
部屋に入ると○人さんと○をしていた患者さんがいて、傷口が開いた人もいたし、同じ病棟の患者さんと関係ができて、その後奥さんにばれて、○婚した人もいたし、
医療器械が動いていて
「このスイッチ切ったらどうなるんですか?」と普通に質問してた○人さんもいた。
まぁ驚くのは「私、○人です」と立場をはっきり言う人が多いこと。
それにはさすがに聞いていて耳を疑いました。
玄人だろうが、素人だろうが、女は立場ができたら強いな~と。
主張するからねぇ・・公共の場所でも。
まぁ一番はお○式に強い主張をするらしいけど・・怖っ
「めまいがする」とナースコールがあって行くと血圧が下がっていて、おかしいな・・と思って聞くと差し入れの中に○が入っていた様子で・・○○を呼ぶことにしょうとすると患者さんが止める。
あ~○人を知ってるんだよね・・と看護○達はニヤニヤしている。
人の想いは・・“重い”し“複雑”で“粘り気”で満ちている・・・
・・・っていう経験をたくさんしてきてるから・・彼女の想いもわかるのよね・・・
多くは肯定できないからなんとも言えないけど・・
少しの沈黙のあと
「もしよかったら・・あっちの本当のマンションを見てもらえますか?」と聞かれたので
「え?いいの?」と聞き返すと
「お話をしていて久しぶりに痛みのわかる人と会えた気がして・・・」と言いました。
それでわかりましたよ。この彼女を紹介してくれたお客様の本当の依頼の意味を
「彼女の心のドアをあけてあげてほしい」。
ちょっと開けられたかな?と思いながら
「うん、喜んで
ふるんでよかったら」と答えました。
後日、彼女のマンションへ。
そこには・・・本当のおとめチックな飾りで柔らかい彼女の心の中を写しているお部屋でした
この○年後、彼女は足を洗いました。
そして実家に帰るという話を聞き、その後、その田舎の町で小さな居酒屋を始めたと聞いたのが最後でした・・・
元気かなぁ~~
そして愛されてるかなぁ~~~お客さんに