ウーファーウーティエン フェイチョーダン 原題 『無法無天飛車黨』 Killers on Wheels
公開日 1976/8/26(木) 邵氏兄弟公司 作品
スタッフ&キャスト
監督 桂治洪(カイ・チーホン)
出演 凌雲(リン・ユン)
劉慧茹(テリー・リウ)
江珊(コン・サン)
ゲスト出演 李修賢(ダニー・リー)
解説
香港ショウブラザースの鬼才カイ・チーホンが無法の限りを尽くす若者たちを描いた暴力アクション。休日を別荘で楽しもうと海岸へやってきた男女4人がとんでもない出来事に遭遇する。若者の象徴であったバイクを使ったアクションを見せ、桟橋から海岸など場所を選ばずバイクが走り抜ける爽快感を味わえる。冒頭ではバイクを曲乗りしたり、ギターを弾きながらバイクに乗るというシーンを見せている。主演は『中原一點紅』(79)などの武侠俳優リン・ユンが登場。リン・ユンの妻を演じるのがカイ・チーホンが73年に監督した『女集中營』で日本軍の女士官・魔子を演じたテリー・リウ。ほかに香港ノワール物で活躍するダニー・リーがゲスト出演している。
ストーリー
リーダー(江珊)率いる若手のバイク集団はバイクで走り回ってやりたい放題。主人公・郭建中(凌雲)は結婚しているメイ(劉慧茹)と妹(程思)を連れてフェリーに乗って別荘へ向かっていた。偶然、バイクに乗った若者グループもフェリーに乗って来ていた。
フェリーを降りて別荘に着き、釣りに行こうと車で出掛ける3人。妹が一人で海岸を散歩していると、例のバイク集団に襲われる。そこにダイバーで妹の恋人・思維(李修賢)が現れ、ピンチを救う。と同時にバイクにまたがる大勢の若者たちを敵に回すことになってしまうのだが。
案の定、大人4人は若者たちの標的となり車にイタズラ書きされたり、ヒルを投げ込まれるなど仕返しされショックを受ける。せっかくの休日が台無しになりメイは家に帰ると言い出す始末。
更にバイクで追い回され屈辱を受けた郭は手のつけられない若者たちについに手を上げて、つけて来たバイクに車をぶつけ崖から突き落としてケガをさせた。
夜、別荘でマージャンをして過ごしていると、外で若者が騒いでいる。思維はグループの一員と乱闘になり、腕を負傷してしまった。翌朝、警察へ行こうとすると、車はタイヤをはずされモーターボートも沖に流されていた・・。しかし、これがワナだった。思維たちが沖で立ち往生している間に別荘をバイクで荒らして乗っ取り、ビールで祝杯をあげる若者たち。この後、主人公が若者たちから身を守るために取った手段とは・・・!?
桂治洪の映画は印象に残るものが多いのでそれだけ強烈な映画を作っていることになると思います。新人やエキストラなどを多数使って名の知れた俳優は極僅かであってもこれだけ印象に残る映画を作れるのですから大したものです。この映画の好きなシーンは2人の男が夕陽の海辺で対決するシーンです。西部劇なら銃を持って背中合わせにしてスタートですがヤマハのバイクに乗って、木の棒をかついで(笑)、エンジン全開でスタート!!とってもカッコいいんです。
この映画で描かれているとても元気な若者たちを見て「若いときは何でも出来ていいなぁ。」と感じました。
私もバイクを乗ったりした若い頃のことはよく覚えていますが、誰でも若い時はハチャメチャな事をやって気分を晴らしたりしていた経験があると思います。
彼らには名声も地位もない。お金もない。彼らにあるのはそう、”時間”というものです。若い人には時間を大切にしてもらいたいですね。(今しかないのだから・・・。)私ももう若くはありませんが、彼らの元気をもらってまた明日からがんばろうと思います!