今回の京都旅行中には法然院にも行きました。哲学の道から一歩山手に入った鹿ケ谷にありますが、今までの旅行の折、何回も前を通りながら、行かずじまいに終わっていました。
趣のある藁葺きの山門をくぐると、両側に「白砂壇」と呼ばれる長方形の白い盛り砂があります。これは心身を清めて浄域に入る事を意味するのだそうです。参道を進むと本尊が安置されている本堂で、ここは非公開でした。
法然院は谷崎潤一郎のお墓がある事でも知られています。作家、文化人が時々エッセーなどで取り上げている、そのお墓に私も行ってみたいと常々思っていました。
法然院の墓地はそんなに広くはなく、比較的奥まった所に、そのお墓はありました。写真でわかる様に敷地内に二つの自然石の墓石があり、左の寂と彫ってある方が谷崎夫妻のお墓だそうです。この寂という字は生前本人がそれ用に揮毫していたものだそうで墓石の左下に潤一郎書と彫ってありました。二つの自然石の墓石の間には、葉桜になっていましたが一本の紅枝垂桜が植えてありました。右は谷崎夫人の妹夫妻のお墓だそうです。
エッセーではお墓の素朴なたたずまいと、その人となり、作品のイメージが合わないなどと書かれたものが多いですが、紅枝垂桜が咲いた時はイメージ通りの華やかなお墓になるのではと思いました。
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