確かにオリンピックは私達に夢と希望を与えてくれる、世界のスポーツの祭典だとは思います。しかし「震災からの復興」を掲げての2020東京五輪開催には、しっくりしないものを感じます。
政府はIOC総会直前に巨額の国費を投じて、政府主導の福島第一原発事故の汚染水問題を解決する方針を表明しました。この汚染水問題解決は、東京五輪招致とは関係なくもっと早くに実施されるべきでした。オリンピック招致の為に行われたかに見える直前の汚染水対策には、やはり東京五輪招致が第一で、「震災からの復興」は二の次になっている様に私には思えます。
又、汚染水問題に懸念を示す海外メディアとの記者会見で、招致委員会の竹田会長は「福島から東京は250km離れており、皆さんが想像する危険性は東京にはない」と発言、「自分達の東京が安全ならそれでいいのか」と福島県民から反発をかったと伝えられています。この竹田会長の言葉は、震災からの復興を掲げた東京の本心を疑われかねない発言のようにも...。
現在、2020東京五輪で被災地をどうやって支援するかを、招致委員会、東京都、被災県が「復興委員会」を作り議論しているそうです。それによると、
①被災地を縦断する聖火リレー。
②サッカーの予選会場の一つを被災県の宮城県にする。
③東京に被災地の子供を招待する。
などなのだそうですが、これではあまりにも貧弱で根本的な被災地支援になっていないのでは、という気がしてなりません。
素人の私でも思いつく、
①五輪関連施設建設に被災者の方を優先的に雇用する。
②オリンピック開催中に必要な仕事に被災者を積極的に雇用する。
などなら、ある程度の被災者支援になると思うのですが...。色々難しい問題があるのはわかりますが、そのような直接的な支援策の議論が、「復興委員会」で未だなされていないのを不思議に思います。
さらに五輪開催の決定で、今後7年間は人もお金も東京へ東京へと一極集中するでしょう。被災地では人手や資材不足から人件費や建築費が高騰し、「震災からの復興」が遅れる事が懸念されています。私の周りでも、「もう既にその兆候が出はじめている」との声もあります。
この様な事から、私には「震災からの復興」と2020東京五輪開催は相反することに思われ、「震災からの復興」を掲げての2020東京五輪開催って何か変?という気がしてならないのですが。
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