3月2日~3日にかけて夫と鹿児島、熊本に行って参りました。
鹿児島では、近代女性俳句の草分けと言われている杉田久女のコーナーがあり、彼女関係の資料が充実している「かごしま近代文学館」と、鹿児島県庁を見学するのが目的でした。
鹿児島はこれまでに何回か訪れているので、磯庭園、城山展望台、桜島などの観光地は今回は廻りませんでした。
「かごしま近代文学館」は城山のふもとにあります。JR鹿児島中央駅前からシティビュウと呼ばれる、観光名所を巡るバスに乗り西郷像前で下りるとすぐです。近くの城山側の少し小高いところには西郷隆盛の銅像が建っています。東京上野公園の着流しで犬を連れている姿とは違って、立派な軍服姿の西郷さんです。
<シティビュウ>
<西郷隆盛像>
「かごしま近代文学館」は鹿児島県にゆかりのある28人の作家の作品や業績を紹介していて、その一人に俳人杉田久女が取り上げられています。久女は父親の仕事の関係で鹿児島市で生まれ3歳頃まで過ごした為、彼女の資料が多く展示されています。
<かごしま近代文学館>
ところが、「かごしま近代文学館」に行ってみると、丁度「続 向田邦子の装い」展が開催中で、久女関連の資料の大部分は倉庫に収納中とのことで、見ることが出来ませんでした
わずかに、帝国風景院賞金賞を受賞した時のメダル、俳句を揮毫したうちわ、彼女が出していた俳誌「花衣」5冊、短冊一葉が展示されているだけでした。
久女関連資料は常設展示されていると聞いていたので、いつ行っても見れると思っていました。特別展があっていることも知らず、特別展があると常設展示物は別の場所に収納してしまうとまでは考えが及ばず、結局目的を達せませんでした
杉田久女は結婚後40年近くを北九州市の小倉で過しました。なので、その俳句作品は北九州市で生まれたものが大部分で、北九州市の行政も久女顕彰や俳句関係の行事に力を入れているようです。
<堺町公園の久女句碑>
ですから、北九州市にこそ充実した久女関連の資料がそろっているのが普通でしょう。がしかし、そうならなかったのは、何かで読みましたが、久女のご遺族の意向らしく、小倉の人々が久女に冷たかったからというのが、その理由のようでした。