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俳人杉田久女(考)、旅行記&つれづれ記、お出かけ記など。

晩秋の京都 ~嵯峨野~

2017年12月08日 |    京都(2017)

二日目は嵯峨野の二尊院、祇王寺、嵐山公園を廻りました。小倉山展望台がある嵐山公園の正式名称は嵐山公園・亀山地区というそうです。

嵯峨野を散策しながら二尊院前に着くと、下の写真の様な立派な総門が私達を迎えてくれました。聞けばこの門は伏見城の「薬医門」を移築したものだそうで、写真からはあまり感じられませんが、実際は非常に重厚感がありました。


総門を進んだ先の参道が「もみじの馬場」と呼ばれている場所で、ここの美しい紅葉は見ごたえがありましたね。


二尊院にはその名前の由来となった釈迦如来と阿弥陀如来の二尊が本尊として祀られていて、本堂でそれを拝観しましたが、厨子まではかなりの距離がありそのお顔はよく見えませんでした。
<二尊院本堂>

二尊院の裏山は小倉山だそうで、本堂横の長い階段を登りきった所に法然上人廟があり、更に山道を進むと藤原定家が住んでいた時雨亭跡があります。小倉山のここで定家は百人一首を編纂したと言われています。小倉百人一首の小倉とはこの山の名前なんですね。
<時雨亭跡>   


時雨亭跡からは京の街が一望出来ました。
<京の街>

     「 忍ばれん ものともなしに小倉山 軒端の松ぞ 馴れて久しき 」   藤原定家

とはいうものの、時雨亭跡と言われている場所は嵯峨野に他にも2カ所あるらしく、実際にどこにあったのかは千年以上の途方もない歳月が流れた今となっては、不明ということでしょうね。

嵯峨野を散策しながら祇王寺まで行きましたが、杉並木や竹林の小径など嵯峨野らしい景観の中を歩きました。途中に野々宮神社もありました。






祇王寺はよく雑誌などで見かけますが、お寺とは言うものの祇王の悲しい物語にふさわしい、つつましやかな草庵で、晩秋の雰囲気もいいな~と思います。この日も大勢の見学者が訪れていました。
<祇王寺>

嵐山中心部から渡月橋を渡らず、保津川沿いの道に沿って少し歩くと船着き場があり、そこが嵐山公園への入り口になっています。この公園の頂上辺りにある小倉山展望台をめざして登ると、百人一首を刻んだ歌碑が所々に配されていて、読みながら登りました。よく知られた道綱の母の歌碑もありましたよ。


     「 嘆きつつ 独り寝るよの 明くるまは いかに久しき ものとかは知る 」

                                      右大将道綱の母

展望台からは小倉山と保津川がよく見えました。下の写真の夕日に照らされた山が小倉山で、川は保津川です。二尊院の裏山は小倉山という事なので、二尊院はこの山の向う側にあるのですね。


小倉山と反対の方向を見ると夕日の中の京の街がよく見えました。


展望台からの素晴しい景色を楽しんだ後は、竹林の小径を通って嵯峨野の中心部に戻りました。