先日の林真理子講演会で、林さんが自分が書いた『野心のすすめ』と曽野綾子さん著『人間にとって成熟とは何か』が、今年の新書版売り上げNO.1を競っていると話されたので、どんな本だろうと、講演会の帰りにこの二冊を買って帰りました(私ってミーハー?)。
まずは講演を聴いた林真理子さんの 『野心のすすめ』から。
講談社現代新書の出版で表紙はこんな感じです。
巻いてある帯に林さんのお若い頃の写真が大きく載っています。キッと正前を見据えた写真で、自分の才能を認めようとしない世間に反逆の炎を燃やしている感じの目が印象的な写真です。なかなかいい写真ですネ~。羽織っているのは革のジャケットらしく、この本の中で描かれている林さんそのもののような...(^‐^)
写真の横に“ギラギラと話題のベストセラー”の文字がショッキングピンクで書かれているのも、何だか挑戦的な雰囲気ですね~(^‐^)。出版社が目立つように、売れるようにと色々配慮したのでしょう。
この本によると、林さんは就職試験を四十数社受け全敗だったそうで、その不採用通知の束にリボンをかけ、それをテコに若い時代を頑張って来られたのだそう。
その後コピーライターになり、彼女によると、お金、コネ、資格、美貌がないないずくめの中、野心をたぎらせ、自身を鼓舞し、階段を駆け上がり現在の地位を築かれたのだそうで、その半生がストレートな表現でわかりやすく書かれています。そして『野心のすすめ』という本のタイトルどおり、いかに野心を持って生きていくことが大切かを説いておられます。
が、私達シニアにとっては、林さんの言うことはよく理解でき、そのとおりだけれど、この本はちょっとキツイなぁ~って気がしますね~(笑)。おそらく、彼女は若い人向きにこの本を書いたのでしょう。
先日の講演会での林真理子さんは余裕のある物腰にお見受けしましたが、もう少し歳をとられたら、シニア向きに「平常心を保つ心の持ち方」的な本を、彼女らしく平易にストレートに綴って頂きたいですね~。そうすれば又、彼女の違った一面が垣間見え、面白い本が出来るのでは。
『野心のすすめ』の本文から一つ:
“(野心という山を登ろうとすると)平地で遊んでいる人間には一生見えない美しい景色、野心を持って努力をした人間だけが知る幸福がそこにはあります。野心という山を登ろうとする心の持ちようで、人生は大きく変わってくる。人の一生は短いのです。さあ、山に登ろう!”
人生の黄昏時を迎えつつある私達シニアには、何だかキツ~く、切ないセンテンスですけどネ(笑)。
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