Potential of aromatherapy

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来年の桜

2010年04月02日 | 雑記
乳癌で私の母と同じ年の患者さんがいらっしゃます。
一人息子さんがいらっしゃいますが、自宅から病院まで2時間近くかかり、
一月に一度しか面会にいらっしゃいません。

都内で一人暮らしでしたが、病気を機に家を売却して息子さんの世話になることを
決めました。
乳癌を早期に発見できず、皮膚にでっぱっています。
日々大きくなっていますが、血がでることはありません。

歩けますし、一人でお風呂も入ることもできますので本当は家に帰ることができます。
痛み止めのモルヒネを皮下に注射しているだけです。

 「息子に会いたい、家に帰りたい」ずっと話していました。

ところが、今度は息子さんの奥様が癌になり手術をしました。
さらに、その奥様のお父様も癌になり、別の緩和ケア病棟に入院しました。
息子さんは一人で、3つの病院を行ったり来たりしていました。

私の病棟に入院している患者さんは、家に帰ることをあきらめ、外泊だけを何度か
しました。
でも、お嫁さんとうまくいっていないようでした。
息子さんがもっと面会に来られるように、お嫁さんのお父さんが入院している
緩和ケア病棟のある病院へ転院の申し込みをしていましたが、
お嫁さんから電話があって、「同じ病院へ入院させたくないから断って欲しい」と
言いましたし、「自宅に電話しないでくれ、連絡は夫の携帯にしてくれ」と。

私の病棟の患者さんは大変悲しんでいます。
今日は桜を見るために散歩していたら、
「息子の中学の入学式を思い出すね。雹が降ったんだよ。」
「息子にこれ以上迷惑かけたくないから、早く死にたいね・・・・」
「目が覚めたら死んでいると思うのに、まだ生きているのよ」

息子さんもごく普通の方です。
でも、本当に時間もなくて困っているようでした。
私には電話で「母には申し訳ないけど、そのままそこにいてもらいます。
自分も大変で・・・・」と。

そんな電話のことは話していませんが、患者さんは何か感じ取って
いるのでしょうか。

手をつないで、廊下から桜を見上げる私と患者さんの姿はもの悲しい様子です。
「こんなじゃがいもみたいな癌を、看護婦さんたちにひとつずつあげたいよ」
って、いつも冗談で笑いながら話します。
乳癌の患者さんはほかにも何人かいらっしゃます。

胸を無くして、夫も亡くして、ひとり息子さんにさえも会えない日々を
何ヶ月も送っているのでした。

愛する人に会えない寂しさは、辛くせつないものです。

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さくら

2010年04月01日 | 雑記
ある月齢カレンダーのサイトを見ると、31日が満月でした。
でも、コストコで買ったオーストラリアの満月は30日でした。
見た目も30日が満月でしたし、月の出の時間も満月らしい時間でした。
昨日の月の出は遅かったです。

でも、月は見ることができました。
空高く上がっていました。

昨日は、神田をタクシーに乗っていて、「ここらへんに○○さんの本屋がある」
そうだ!と思いつき、電話をして呼びました。
次に、「私、あなたのご主人と千鳥が淵にいるのよ~~」
と言って、出版社に勤める奥様を呼びました。

九段下の界隈は大変混雑していて、どこかお店に入ろうと思ってもいっぱいで
ホテルグランドパレスの1階で軽~くお食事しました。
そうだ!と思いつき、毎年ホタテパーティに泊まりに来る夫婦のご主人に
電話をしました。
奥様がニューヨークとかボストンあたりに仕事にでると聞いていたので、
ベビーを看ているのかと思って、激励の電話でした。

まだアメリカに行っていないとのことで、仕事中でした。
しばらくすると、奥様から電話があって、週末にでかけるとのことでした。
まだ小さな子供は、実家にあずかってもらうそうです・・・・。
な~んだ。

こうして昨夜は夜桜を楽しみました。

今日はもっと咲いていて、満開でしょうね。
桜模様の和服があったら、なんて素敵なのでしょうね。

 「夜桜お七」という坂本冬実の演歌がテレビから流れて来ました。

さくらさくら・・・・・いくら待っても来ない人は、死んだも同じだって!
悲しく切ない歌ですね。
桜は散り際が潔いです。だからでしょうか。

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どこにお花見に行きますか?