⭐️⭐️浅野まことのここだけの話⭐️⭐️

浅野まことがここだだけの話をブログで大公開!!

冷媒をめぐる覇権争い

2016年10月24日 | 自然冷媒


 
エアコンの冷媒などに使われている代替フロン「ハイドロフルオロカーボン(HFC)」の
 大幅な生産規制に国際社会が乗り出したのをご存じの方も多いと思う。
 
 今年の0月10~15日にルワンダで開かれたモントリオール議定書締約国会合で、
 HFCを規制対象とする議定書の改定案が採択されたのだ。
 採択されたのは、
ハイドロフルオロカーボン(HFC)の生産量を先進国は2036年まで
 に85%削減することが主なもので、発展途上国も先進国に遅れて削減することになる。

 規制対象になるのは、冷蔵庫やエアコンなどの冷媒に使われているHFCで、米国や
 日本などの先進国はHFCの生産量を2019年から徐々に減らして36年までに11~13年
 の平均に比べて85%削減する。

 また、途上国は国毎に削減スケジュールが異なるが、中国は24年に削減を始め
 45年に20~22年の平均比で80%削減する。
 この結果、先進国、途上国合わせてすべての締約国は40年代後半にそれぞれ
 基準年比80~85%削減することを目指すことになる。

 代替フロンは、オゾン層を破壊するフロンの代替として世界的に普及し、
 冷蔵庫やエアコンの冷媒、断熱材、スプレー噴射剤などに使用されている。
 オゾン層は破壊しないが、温室効果が二酸化炭素(CO2)の数百倍以上、中には数万倍も
 強いものがあり、温暖化防止のためには代替フロン全体の規制が必要とされてきた。

 日本では昨年4月、フロン排出抑制法が施行された。同法は代替フロンの製造・輸入業者に、
 より温暖化の影響が少ない物質への転換を求めたものである。

 本来、機器の廃棄時に代替フロンをすべて回収し、破壊処理してしまえばよいので、
 日本はエアコンや冷凍庫など冷凍空調機器の廃棄時にフロン類の回収や破壊を義務
 づけてきた。

 しかし、実際は、整備不良や老朽化が原因で、機器の使用中に漏れ出ている代替フロン
 がかなり
あることが分かっている。

 このため、フロン排出抑制法は、業務用冷凍空調機器を使うスーパーなどの事業者に
 機器の定期的な点検義務を課し、漏れ出た量が多い事業者に対しては、国への報告を
 義務づけた

 国内では、この代替フロンに代わる冷媒として、自然冷媒と言われる炭化水素、アンモニア、
 CO2などが注目されており、空調、冷蔵庫の買換えも進むことが予想され、
 冷媒をめぐる覇権争いが水面下で始まっているといってよい。

 以下の資料は、今年6月に開催の当社のセミナーで
 「冷媒をめぐる覇権争い」と題して
講演した際の講演資料である。

 *下記資料では、ダイキンとパナソニックは提携解消との記載がありますが、
  その後、再度、手を組んだようです。

 


貿易黒字、喜べぬ「震災前回復」 輸入減が主因

2016年10月24日 | 経済
貿易黒字、喜べぬ「震災前回復」 輸入減が主因
2016/10/24 10:54 日経

 財務省が24日発表した2016年度4~9月期の貿易収支は、2兆4580億円の黒字となり、東日本大震災前の10年10月~11年3月期の2兆5億円を上回った。中身を点検すると、震災前水準を回復したと単純には喜べない。原油など資源価格の下落で輸入が前年同期比で約2割も減ったことが黒字化の主因だからだ。輸出で稼ぐという従来の姿からはほど遠い。

 4~9月期の輸出額は前年同期比9.9%減少した。それ以上に減ったのが輸入だ。19.1%減となり、黒字が膨らむ要因となった。これに対し、10年10~11年3月期は輸出が6.2%増、輸入が11.5%増だった。

 気になるのは輸出の低調ぶりだ。リーマン・ショック直後と単純比較はできないとはいえ、下落幅は09年4~9月期の36.4%減以来の大きさだ。中国での過剰生産のあおりを受けた鉄鋼が24.4%減、新興国経済の減速で有機化合物が24.7%減となった。主力の自動車は7.7%減だ。円高による輸出額の減少だけでは説明できず、財務省は「海外拠点での生産移管が増えている」と指摘する。

 黒字要因となった原油安の恩恵はいつまで続くかは分からない。4~9月期は1バレル=43ドルだったが、足元は上昇している。ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎氏は「11月ごろには通関ベースの原油価格は50ドル台まで上昇することが見込まれる」と指摘する。輸出は当面は横ばい圏で推移しそうで、今後は黒字幅が縮小する可能性がある。(藤川衛)