#188 サム・クック「ユー・ガッタ・ムーブ」(Night Beat/RCA)
サム・クック、63年のアルバムより。ミシシッピ・フレッド・マクダウェルの作品。
ロサンゼルスにてスタジオ・ミュージシャンをバックに、主にブルース系の曲をカバーしているのだが、ソウル・シンガーというイメージが極めて強い彼の、別の顔を知ることが出来る貴重な音源だ。
なかでも、カントリー・ブルースの名曲に、ジャズィなアレンジをほどこしたこの曲は、とりわけ異彩を放っている。
皆さんはこの曲を、おそらくストーンズ、あるいはエアロスミスのカバーで知ったことと思うが、マクダウェルの原曲はいかにも泥臭さを絵に描いたような8小節ブルースであるにもかかわらず、クックの明るめの歌声で聴くと、まるで別の曲のように思えたのではないかな。
ほどよくスウィングしたサウンドは、どう聴いてもジャズ。
クックの歌いまわしも絶妙で、ジャズ・ナンバーをフェイクして歌っているかのよう。
しかしながら、よく聴き込めば、原曲のブルース感覚、その特徴あるメロディ・ラインを決してそこなっていのがわかる。さすが、天性のソウル・マン、サム・クックである。
バックでは、ビートルズとの共演でおなじみのビリー・プレストンがオルガンを弾いており、それがまた、非常にリラックスしたムードを醸し出している。
ブルースの曲ながら、あくまでもクックの陽性な歌声をひきたてるような洗練された味付けをしているのが、心憎いね。
ナイトクラブで歌われていても違和感のない、カントリー・ブルース。アレンジの妙をとくと味わってほしい。
サム・クック、63年のアルバムより。ミシシッピ・フレッド・マクダウェルの作品。
ロサンゼルスにてスタジオ・ミュージシャンをバックに、主にブルース系の曲をカバーしているのだが、ソウル・シンガーというイメージが極めて強い彼の、別の顔を知ることが出来る貴重な音源だ。
なかでも、カントリー・ブルースの名曲に、ジャズィなアレンジをほどこしたこの曲は、とりわけ異彩を放っている。
皆さんはこの曲を、おそらくストーンズ、あるいはエアロスミスのカバーで知ったことと思うが、マクダウェルの原曲はいかにも泥臭さを絵に描いたような8小節ブルースであるにもかかわらず、クックの明るめの歌声で聴くと、まるで別の曲のように思えたのではないかな。
ほどよくスウィングしたサウンドは、どう聴いてもジャズ。
クックの歌いまわしも絶妙で、ジャズ・ナンバーをフェイクして歌っているかのよう。
しかしながら、よく聴き込めば、原曲のブルース感覚、その特徴あるメロディ・ラインを決してそこなっていのがわかる。さすが、天性のソウル・マン、サム・クックである。
バックでは、ビートルズとの共演でおなじみのビリー・プレストンがオルガンを弾いており、それがまた、非常にリラックスしたムードを醸し出している。
ブルースの曲ながら、あくまでもクックの陽性な歌声をひきたてるような洗練された味付けをしているのが、心憎いね。
ナイトクラブで歌われていても違和感のない、カントリー・ブルース。アレンジの妙をとくと味わってほしい。