#125 ジミー・リード「Honest I Do」(I'm Jimmy Reed/Vee Jay)
ジミー・リード、56年のヒット・シングル。リードのオリジナル。
50年代ブルース界有数のヒットメーカー、ジミー・リードについてこれまでほとんど取り上げることがなかったが、もちろん軽く見ているわけではない。個人的にもお気に入りのブルースマンだし、彼の輝かしいヒット実績を考えると、ブルース界のトップテンに入れておかしくない人だと思う。
ジミー・リードことマティス・ジェイムズ・リードは、1925年ミシシッピ州リーランド生まれ。
幼少からの友人、エディ・テイラーとともに、40年代前半シカゴ近郊に移住。以降、本格的にミュージシャンとしての活動を開始、ブルースの花道を歩んでいくことになる。
53年、チャンス・レーベルよりデビュー。同年、名門ヴィージェイと契約、64年の同レーベル倒産にいたるまで、数々のヒットを生み出していくことになる。
今日聴いていただく「Honest I Do」はリード最大のヒット。いわば名刺代わりの一曲だ。
彼の他の多くの作品と同様、相棒エディ・テイラーの弾く特徴的なウォーキング・ベースに乗って歌われるブギ・ナンバー。
タイトル通りに、ただ一人の女性への心の底からの愛を語る、究極のラブソング。彼の最愛のひと、メアリー・リー・リードに捧げた一曲ということになる。
この曲、メロディが実に覚えやすく美しいのだ。リードのちょっと朴訥でとぼけた味わいの歌唱もあいまって、好感度が高い。こりゃあ、ヒットしないわけがないね。
彼はこの曲も含め、ヴィージェイ時代に11曲をビルボードのポップチャートに、14曲をR&Bチャートにランクインさせている。これは、他のどのブルースマンも達成できなかった最高記録なのだ。もう黒人音楽の域を超えて、国民的なシンガーとして認められていたといっていい。
ただ、このようにヒット運には恵まれていたものの、リードは実生活では強度のアルコール依存症でよれよれ、ボロボロだったという。
すぐれたアーティストには、なにかしら創作上の苦しみがつきまとうものだろう。売れっ子リードも、命をすり減らすようにして、名曲群を世に出していたに違いない。
76年、カリフォルニア州オークランドにて50才で亡くなっている。いかにも短命である。
この曲がまさに示しているように、彼はあまりに真摯過ぎて、人生を器用にわたっていくことが出来なかったんだろうなと思う。
酔いどれ、でもひたすらハートフルなブルースマン、ジミー・リードの真骨頂な一曲。その高音が印象的なハープ・プレイも絶品だ。ぜひ聴いてほしい。
ジミー・リード、56年のヒット・シングル。リードのオリジナル。
50年代ブルース界有数のヒットメーカー、ジミー・リードについてこれまでほとんど取り上げることがなかったが、もちろん軽く見ているわけではない。個人的にもお気に入りのブルースマンだし、彼の輝かしいヒット実績を考えると、ブルース界のトップテンに入れておかしくない人だと思う。
ジミー・リードことマティス・ジェイムズ・リードは、1925年ミシシッピ州リーランド生まれ。
幼少からの友人、エディ・テイラーとともに、40年代前半シカゴ近郊に移住。以降、本格的にミュージシャンとしての活動を開始、ブルースの花道を歩んでいくことになる。
53年、チャンス・レーベルよりデビュー。同年、名門ヴィージェイと契約、64年の同レーベル倒産にいたるまで、数々のヒットを生み出していくことになる。
今日聴いていただく「Honest I Do」はリード最大のヒット。いわば名刺代わりの一曲だ。
彼の他の多くの作品と同様、相棒エディ・テイラーの弾く特徴的なウォーキング・ベースに乗って歌われるブギ・ナンバー。
タイトル通りに、ただ一人の女性への心の底からの愛を語る、究極のラブソング。彼の最愛のひと、メアリー・リー・リードに捧げた一曲ということになる。
この曲、メロディが実に覚えやすく美しいのだ。リードのちょっと朴訥でとぼけた味わいの歌唱もあいまって、好感度が高い。こりゃあ、ヒットしないわけがないね。
彼はこの曲も含め、ヴィージェイ時代に11曲をビルボードのポップチャートに、14曲をR&Bチャートにランクインさせている。これは、他のどのブルースマンも達成できなかった最高記録なのだ。もう黒人音楽の域を超えて、国民的なシンガーとして認められていたといっていい。
ただ、このようにヒット運には恵まれていたものの、リードは実生活では強度のアルコール依存症でよれよれ、ボロボロだったという。
すぐれたアーティストには、なにかしら創作上の苦しみがつきまとうものだろう。売れっ子リードも、命をすり減らすようにして、名曲群を世に出していたに違いない。
76年、カリフォルニア州オークランドにて50才で亡くなっている。いかにも短命である。
この曲がまさに示しているように、彼はあまりに真摯過ぎて、人生を器用にわたっていくことが出来なかったんだろうなと思う。
酔いどれ、でもひたすらハートフルなブルースマン、ジミー・リードの真骨頂な一曲。その高音が印象的なハープ・プレイも絶品だ。ぜひ聴いてほしい。