#126 ジミー・ヤンシー「Shake 'Em Dry」(Best of Jimmy Yancey/Blues Forever)
ピアニスト、ジミー・ヤンシーのベースとのデュオによる演奏。ヤンシーのオリジナル。
ジミーことジェイムズ・エドワード・ヤンシーは1894年イリノイ州シカゴ生まれ(98年とも)。51年に同じくシカゴで亡くなるまで人生の大半をシカゴで過ごしている。シカゴ・ブルースマンは、他の地域から移住してきた者が結構多いが、彼の場合は、文字通り生粋のシカゴっ子なのである。
20代の初めからハウスパーティやクラブ等で演奏して生計を立てていたが、初レコーディングは39年で40代半ばになってから。小レーベルでデビューした後、その圧倒的な腕前を認められ大手レーベル、ビクターから再デビュー。51年までに100曲以上を残している。代表曲は「ヤンシー・スペシャル」「ホワイト・ソックス・ストンプ」「ステイト・ストリート・スペシャル」など。
デビュー当時、すでに地元では実力派ブギウギ・ピアニストとして名が通っており、彼より少し若いミード・ルクス・ルイス、パイントップ・スミス、アルバート・アモンズといった人気ピアニストにも、その独自な演奏スタイルが大きく影響を与えたという。
非常に力強く堅実なビート感覚、特にその左手の自由自在なプレイは、N.O.の天才プロフェッサー・ロングヘアにまで影響を与えたというから、ブルース・ピアノ界に冠たる存在といえるだろう。
きょうの一曲は、ラグタイム的な味わいのインスト・ナンバー。ヤンシーはラグタイム・ピアニストである兄、アロンゾ・ヤンシーからピアノの手ほどきを受けているので、彼のプレイにもそういった要素を散見できる。
ほのぼのとした雰囲気の小品だが、こういうなごみ系というか、リラックスしたプレイを得意とする一方で、「ホワイト・ソックス・ストンプ」のような激しいテンポのブギウギもうまい。緩急自在のピアノなのである。
シカゴっ子らしく、地元の野球チーム、シカゴ・ホワイト・ソックスの大ファン。25年間チームのグランド・キーパーをつとめたというから、相当な野球キチでもあったヤンシー。曲名にも、モロに使われているぐらい。
ヴォードビル芸人一家に生まれ育ち、幼少時からタップ・ダンスや歌を得意としてきただけあって、その音楽にはエンタテインメントのエッセンスが溢れている。
ヤンシーなくして、その後のブルース・ピアノの発展はなかっただろうと思われるくらい、卓越したリズム感をもったヴァーチュオーゾ。なかなか聴く機会はないと思うので、これをきっかけにぜひ。
ピアニスト、ジミー・ヤンシーのベースとのデュオによる演奏。ヤンシーのオリジナル。
ジミーことジェイムズ・エドワード・ヤンシーは1894年イリノイ州シカゴ生まれ(98年とも)。51年に同じくシカゴで亡くなるまで人生の大半をシカゴで過ごしている。シカゴ・ブルースマンは、他の地域から移住してきた者が結構多いが、彼の場合は、文字通り生粋のシカゴっ子なのである。
20代の初めからハウスパーティやクラブ等で演奏して生計を立てていたが、初レコーディングは39年で40代半ばになってから。小レーベルでデビューした後、その圧倒的な腕前を認められ大手レーベル、ビクターから再デビュー。51年までに100曲以上を残している。代表曲は「ヤンシー・スペシャル」「ホワイト・ソックス・ストンプ」「ステイト・ストリート・スペシャル」など。
デビュー当時、すでに地元では実力派ブギウギ・ピアニストとして名が通っており、彼より少し若いミード・ルクス・ルイス、パイントップ・スミス、アルバート・アモンズといった人気ピアニストにも、その独自な演奏スタイルが大きく影響を与えたという。
非常に力強く堅実なビート感覚、特にその左手の自由自在なプレイは、N.O.の天才プロフェッサー・ロングヘアにまで影響を与えたというから、ブルース・ピアノ界に冠たる存在といえるだろう。
きょうの一曲は、ラグタイム的な味わいのインスト・ナンバー。ヤンシーはラグタイム・ピアニストである兄、アロンゾ・ヤンシーからピアノの手ほどきを受けているので、彼のプレイにもそういった要素を散見できる。
ほのぼのとした雰囲気の小品だが、こういうなごみ系というか、リラックスしたプレイを得意とする一方で、「ホワイト・ソックス・ストンプ」のような激しいテンポのブギウギもうまい。緩急自在のピアノなのである。
シカゴっ子らしく、地元の野球チーム、シカゴ・ホワイト・ソックスの大ファン。25年間チームのグランド・キーパーをつとめたというから、相当な野球キチでもあったヤンシー。曲名にも、モロに使われているぐらい。
ヴォードビル芸人一家に生まれ育ち、幼少時からタップ・ダンスや歌を得意としてきただけあって、その音楽にはエンタテインメントのエッセンスが溢れている。
ヤンシーなくして、その後のブルース・ピアノの発展はなかっただろうと思われるくらい、卓越したリズム感をもったヴァーチュオーゾ。なかなか聴く機会はないと思うので、これをきっかけにぜひ。