2003年5月10日(土)
#152 オールマン・ブラザーズ・バンド「A DACADE OF HITS 1969-1979」(Polydor 314 511 156-2)
突然ですが、今日からまた、フォーマットを変えますので、ヨロシク。基本的には、毎日更新態勢で行くつもりです。
さて、今日はオールマンズの初期ベスト盤。
彼らのアルバムは名盤が多く、どれか一枚に絞るのは至難の技だが、60~70年代の彼らの活動をざっと見渡すには、こういうヒット曲集も便利だろう。91年リリース。
<筆者の私的ベスト3>
結論を先に言ってしまうと、デュエイン(デュアン)の生きていた頃のオールマンズのサウンドのほうが逝去後のそれよりも、筆者的には好き。
よって、以下のようになる。
3位「ONE WAY OUT」
エルモア・ジェイムズ、サニーボーイ二世で有名なナンバー。アルバム「イート・ア・ピーチ」所収、ライヴ録音。
グレッグの歌は、黒人シンガーにだって負けていない、濃い出来。さすが恋愛経験豊富なグレッグ、こういう歌がサマになるね。
また、ディッキー・ベッツ、デュエインともに、サステインの利いた見事なソロ・プレイを聴かせてくれる。こちらも注目。
2位「STATESBORO BLUES」
40~50年代に活躍したジョージア出身のシンガー/ギタリスト、ブラインド・ウィリー・マクテルの作品。
以前このページで取り上げたこともあるアルバム「アット・フィルモア・イースト」よりのライヴ録音。
ここでのデュエインのスライド・プレイはシャープで、スピーディ。文句なしにカッコいい。
そして1位は、「WHIPPING POST」
デビュー・アルバムに収められたこのグレッグの作品は、初期のオールマンズを象徴するような名曲。
鬼気迫る歌詞、ブルーズィなメロディ、緊迫感あふれるサウンド。
グレッグの歌とオルガン、ふたりのギタリストのプレイも、もちろんいい。掛け値なしの名演。
変にひねった曲より、こういったブルース色の強い、ストレートな演奏にこそ、彼らの魅力は集約されていると、筆者は思っている。
もちろん、「ブラザーズ・アンド・シスターズ」以降の曲も5曲収められているので、カントリー色の強いオールマンズがお好きなかたもどうぞ。
<独断評価>★★★☆