NEST OF BLUESMANIA

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音盤日誌「一日一枚」#5 ザ・フー「ライヴ・アット・リーズ」(ポリドール)

2021-11-16 04:10:00 | Weblog

2001年1月13日(土)



ザ・フー「ライヴ・アット・リーズ」(ポリドール)

70年代から、このアルバムをいったい何度聴いたことであろう。

だが、いまだに聴きあきるということが、この「ライヴ・アット・リーズ」に関しては、まるでない。

それくらいロックの名盤中の名盤であり、数あるライヴ録音の中でも間違いなく五指に入る傑作だと思う。

アナログ盤時代は7曲しか収録されていなかったが、CD化されたことで一気に14曲にふえ、もちろんコンサート全曲ではないのだが、彼らのライヴのスゴさがよりはっきりとわかるようになった。

「ヘヴン・アンド・ヘル」にはじまり、「マジック・バス」に終わる77分余り、ハードでありながらも、メロディアスなザ・フーならではの世界がそこにある。

編成が同じということや、ボーカリストのルックスが似ていることなどから、日本ではどうもZEPの亜流ハードロックバンドくらいの評価しか受けていないフシがあるが、どっこい、こちらのほうがキャリアもあるし、音楽的な引き出しの多さでもまったく負けていない。ことに、メンバー全員がちゃんと「歌える」という、ZEPにはない強みもある。

「クイック・ワン」のような、いわゆるロック・オペラのナンバーで、その威力は最大限に発揮されている。

録音のコンディションも非常によく、ハード、ヘビーであっても決してマッシー(ぐちゃぐちゃ)な音ではない。クリアでしかも力強い。

以後のライヴ・アルバムの作り方の、お手本的存在になったというのが、十分納得がいく。

それから、プレイヤーとしてみてスゴい!と感じるのは、リズム・セクションのふたりである。

ジョンとキース、彼らのステージでの「アバれよう」は尋常ではない。聴くたびにそう思う。

こんなライヴを演奏できるグループは、後にも先にも、やっぱり「ザ・フー」だけに違いない。



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