NEST OF BLUESMANIA

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音盤日誌「一日一枚」#6 ミッシェル・ガン・エレファント「ライヴ・イン・ト-キョー」(ヒートウェーヴ)

2021-11-17 05:02:00 | Weblog

2001年1月14日(日)



ミッシェル・ガン・エレファント「ライヴ・イン・ト-キョー」(ヒートウェーヴ)

ライヴつながり、というわけではないが、今日はミッシェルの最新作、初のライヴアルバムである。

これは昨年7月26日、赤坂ブリッツでのライヴをほぼ完全に収録したものだが、はっきりいって録音コンディションは、「ライヴ・アット・リーズ」と比べずとも、決してよくない。かなり音のワレ、ツブレが気になる。

しかし、そんなものを軽く吹き飛ばすような「勢い」が、このディスクにはつまっている。

「気合い」といいかえてもいい。

とにかく、一曲目の「プラズマ・ダイヴ」から、陳腐な表現で恐縮だが、「フル・スロットル」なんである。

オイオイ、最初からそんなに飛ばしたら、最後までもつんかいな?と余計な心配をしてしまうくらい、フルパワーな演奏なのだ。

しかも、スゴいことにそのテンションを最後まで維持している。

例のワンパターン・パブロックを延々と聴かされるわけなので、ひとによっちゃ、ちょっとキッツイかも知れん。でも好きなヤツにはたまらんだろうな。

筆者も実はキライではなかったりする。

最近出版されたミッシェルのインタビュー本には、彼らのデビュー間もない頃の写真も載っているのだが、それを見てちょっと笑ってしまった。

カジュアルな服装でまるでミスチルのよう、隣のお兄さん風に、にこやかに微笑む4人の姿。

これが、どこでどう間違ってコワモテの四人組になったのか?

でも、そういった「変節」や「これっきゃできない的不器用さ」も含めて、ミッシェルは好感の持てるバンドだ。

けっして天下を取れるようなバンドじゃないし、音楽的にも間口は狭いが、うまく立ち回ろうなどとは絶対考えないピュアな姿勢、これが結構好きだ。

いわゆるブルースとは音楽のスタイルは違うが、そのココロは、どうしようもない情けなさを胸に抱きつつ生きていくブルースマンのそれと共通するものがある。

ミッシェル、その愚直さを最後まで捨てずにいてくれよな。



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