NEST OF BLUESMANIA

ミュージシャンMACが書く音楽ブログ「NEST OF BLUESMANIA」です。

音曲日誌「一日一曲」#210 フォガット「Honey Hush」(Energized/Bearsville Records)

2023-10-28 05:23:00 | Weblog
2012年3月31日(土)

#210 フォガット「Honey Hush」(Energized/Bearsville Records)





英国出身のハードロック・バンド、フォガット、3枚目のアルバムより。ビッグ・ジョー・ターナーの作品。

フォガットといえばブギ、ブギといえばフォガットというくらい、シンプルでストレートなブギ・サウンドが売りのバンド。

とにかくわかりやすく、ひたすらノリがいいフォガットの、代表曲といえるナンバーだ。当然、ライブでも定番中の定番。以前、2004年5月23日の「一日一枚」でも彼らのライブ盤(77年)を取り上げてみたが、その中でも演奏されていた曲。約8年ぶりに、スタジオ録音のほうも聴いてみた。

いやー、とにかくカッコいいの一言。イントロを聴けば、皆さんピンと来ると思うが、某先輩ロックバンドの某曲のアレンジをまんま拝借しとります。

そう、ヤードバーズの「Train Kept A Rollin'」だ。フォガットは、そのご本家の演奏よりも、さらにタイトでヘビーなパフォーマンスで、黒人シンガー、ビッグ・ジョー・ターナーの古いブルースを見事に甦らせているのだ。

「古い皮袋に新しい酒を盛る」というのは、まさにこのようなことを指すのだろうね。

リード・シンガー、ロンサム・デイヴの熱いシャウト、デイヴとロッド・プライス、二人のギタリストの息の合ったプレイ、そしてバックを固めるトニー・スティーブンス(b)、ロジャー・アール(ds)のリズム隊。最少にして最強のパワー・ユニットの演奏は、世のすべての2ギター・バンドのお手本といえるだろう。

16ビートでこれほどの躍動感を出せるハードロック・バンドは、フォガットをおいて他にない。

ボーカルとギターの粘っこい掛け合いのうちに、曲はフェード・アウトしていくが、彼らだったらこのフル・パワー状態を何十分、いや何時間でも持続出来るような気がする。

ハードロック界随一のタフネス・バンド、フォガットの一撃に、ノックアウトされてみて。



最新の画像もっと見る