GoogleNewsは便利だし結構利用しているのだが、同時に何ともいえない違和感もある。上手いモデルを作ったな、という思いと何か違うのではないか、という違和感だ。この記事を読んでいてなんとなく思ったこと。「あぁ、なるほど彼らは他人のふんどしで相撲を取ることはできてもメディアとしての責任などは持ち合わせていないのだ。」
Google Newsで相次ぐ失点--自動ニュース集約サービスが議論の的に
自宅で新聞を取っている人も多いと思うが、一般の人であればは全国紙1紙、もしくは日経新聞(業界紙)+全国紙の2紙か全国紙と地方紙の2紙といったところが一般的だろう。だいたい新聞というものは各紙それぞれ個性や主張があり、安いから産経新聞といった人はいるかもしれないが、おおむね自分の愛読紙というものがあると思う。朝日新聞と産経新聞を両方読んでいます、なんて人はまずいない。
それは読者にとっても、新聞というものはそれなりの信頼がある反面、それぞれ主張があり、右から左まで、あるいは地方自治体の勢力図見合いでの主張の濃淡という具合に、ある種のイデオロギー装置にすぎないということを漠然と気付いているからでもある。
そうした違いはテレビになると、独自の取材網をもっているといってもかなり薄くなる。テレビ自体も即時性という点では新聞写を上回っているものの、「情報バラエティ」ではなく「ニュース」という観点から深みのある記事となると期待度は低い。結果、久米弘や筑紫哲也といったキャスターの主張や発言でニュース番組のスタンスの違いは明らかになるものの、視聴者からすると、取材時のスタンスにはニュートラルなものが求められている(むしろ「やらせ」に対する拒否反応の方が強い)。
これがネットだとどうなるか。
ネットの場合、2つに分けて考える必要がある。1つは、各新聞社やCNETJapanやITmediaのように自らがニュースの配信元となって独自取材や特定のニュースソース、編集権限で記事やコラムを提供するサイトがあり、もう一方でYahoo!やgooのようにポータルサイトとして上述のニュースサイトから記事を転載するサイトだ。独自でニュースを配信するサイトはそれこそコンテンツこそが勝負を分けるのであり、ニュースを掲載するまでのスピードや取材分野、網羅性といった部分において個性豊かなサイトとなる。
これに対してポータルサイトの方は、彼ら自身には意見といったものはなく、(掲載の有無の判断はあるとしても)基本的には中立な立場でそれぞれの配信サイトの記事を掲載することとなる。彼らの役割は価値観を提供することではなく、より多くの人に様々なニュースを紹介するという点にある。
実際、ビジネスモデルという点においても、ポータルサイトの場合は、掲載している記事とは無関係にバナー広告が並んでおり、そこから得る収入をもとにニュース配信サイトから記事を購入することとなる。彼らはサイトにニュースを掲載するに際して、自らが独自の取材やジャーナリストの責任を果たさないことの代償として、そうした取材を行うサイトに費用を払っているといえる。
ではGoogleNewsの行っていることは何か?
彼らはポータルサイトと同じように独自の取材網を持たない。CNETJapanの言葉を借りるなら、Googleは「数学的なアルゴリズムやウェブを巡回するロボットを使って自動的に集めたニュースをユーザーに提供し、既存の新聞を出し抜くことを狙っている」。ポータルサイトがニュース配信サイトに対して対価を払っているのに対し、Googleはニュース記事を商用利用していないことを名目に、ニュースサイトのインデックスとしての集客効果をあげつつも、無料で他サイトのニュース記事を利用しようとする。彼らはこう言うかもしれない、「それぞれのサイトへの誘引をはかってあげているのであり、自社のサイトの広告収入が増えるでしょう」と。
しかしメリットの大きいのは果たしてどちらなのか。あくまでインデックスとの立場をとる一方で、「白人優越主義に傾倒するNational Vanguardの記事を組み入れた判断を激しく非難され」、「インデックスから同サイトを削除することを明らかにした」ように、あくまで価値判断をしない「インデックス」としてのみを実行するわけではなく、Google社の判断で掲載する記事を選別するという。そう考えると、Googleのやり方というのは「他人のふんどしで相撲をとる」以外のなにものでもないのではないか。
ポータルサイト「goo」ではニュースのパーソナライズをはじめているし、以前から「ニュース記事分類・検索」実験などもやっている。また一方で各ニュースサイトもRSSでの新着ニュース配信を行い始めているし、「gooステックアラート機能」などではPUSH型ニュース配信というものもある。
これからのニュース配信の在り方を考えると、googleニュースのようなモデルがユーザーにとっても必ずしも利便性が高いわけではない。地方ニュースのインデックスとしては有効かもしれないが、個々のユーザーのニーズを満たしているわけではないのだ。
Google Newsで相次ぐ失点--自動ニュース集約サービスが議論の的に
自宅で新聞を取っている人も多いと思うが、一般の人であればは全国紙1紙、もしくは日経新聞(業界紙)+全国紙の2紙か全国紙と地方紙の2紙といったところが一般的だろう。だいたい新聞というものは各紙それぞれ個性や主張があり、安いから産経新聞といった人はいるかもしれないが、おおむね自分の愛読紙というものがあると思う。朝日新聞と産経新聞を両方読んでいます、なんて人はまずいない。
それは読者にとっても、新聞というものはそれなりの信頼がある反面、それぞれ主張があり、右から左まで、あるいは地方自治体の勢力図見合いでの主張の濃淡という具合に、ある種のイデオロギー装置にすぎないということを漠然と気付いているからでもある。
そうした違いはテレビになると、独自の取材網をもっているといってもかなり薄くなる。テレビ自体も即時性という点では新聞写を上回っているものの、「情報バラエティ」ではなく「ニュース」という観点から深みのある記事となると期待度は低い。結果、久米弘や筑紫哲也といったキャスターの主張や発言でニュース番組のスタンスの違いは明らかになるものの、視聴者からすると、取材時のスタンスにはニュートラルなものが求められている(むしろ「やらせ」に対する拒否反応の方が強い)。
これがネットだとどうなるか。
ネットの場合、2つに分けて考える必要がある。1つは、各新聞社やCNETJapanやITmediaのように自らがニュースの配信元となって独自取材や特定のニュースソース、編集権限で記事やコラムを提供するサイトがあり、もう一方でYahoo!やgooのようにポータルサイトとして上述のニュースサイトから記事を転載するサイトだ。独自でニュースを配信するサイトはそれこそコンテンツこそが勝負を分けるのであり、ニュースを掲載するまでのスピードや取材分野、網羅性といった部分において個性豊かなサイトとなる。
これに対してポータルサイトの方は、彼ら自身には意見といったものはなく、(掲載の有無の判断はあるとしても)基本的には中立な立場でそれぞれの配信サイトの記事を掲載することとなる。彼らの役割は価値観を提供することではなく、より多くの人に様々なニュースを紹介するという点にある。
実際、ビジネスモデルという点においても、ポータルサイトの場合は、掲載している記事とは無関係にバナー広告が並んでおり、そこから得る収入をもとにニュース配信サイトから記事を購入することとなる。彼らはサイトにニュースを掲載するに際して、自らが独自の取材やジャーナリストの責任を果たさないことの代償として、そうした取材を行うサイトに費用を払っているといえる。
ではGoogleNewsの行っていることは何か?
彼らはポータルサイトと同じように独自の取材網を持たない。CNETJapanの言葉を借りるなら、Googleは「数学的なアルゴリズムやウェブを巡回するロボットを使って自動的に集めたニュースをユーザーに提供し、既存の新聞を出し抜くことを狙っている」。ポータルサイトがニュース配信サイトに対して対価を払っているのに対し、Googleはニュース記事を商用利用していないことを名目に、ニュースサイトのインデックスとしての集客効果をあげつつも、無料で他サイトのニュース記事を利用しようとする。彼らはこう言うかもしれない、「それぞれのサイトへの誘引をはかってあげているのであり、自社のサイトの広告収入が増えるでしょう」と。
しかしメリットの大きいのは果たしてどちらなのか。あくまでインデックスとの立場をとる一方で、「白人優越主義に傾倒するNational Vanguardの記事を組み入れた判断を激しく非難され」、「インデックスから同サイトを削除することを明らかにした」ように、あくまで価値判断をしない「インデックス」としてのみを実行するわけではなく、Google社の判断で掲載する記事を選別するという。そう考えると、Googleのやり方というのは「他人のふんどしで相撲をとる」以外のなにものでもないのではないか。
ポータルサイト「goo」ではニュースのパーソナライズをはじめているし、以前から「ニュース記事分類・検索」実験などもやっている。また一方で各ニュースサイトもRSSでの新着ニュース配信を行い始めているし、「gooステックアラート機能」などではPUSH型ニュース配信というものもある。
これからのニュース配信の在り方を考えると、googleニュースのようなモデルがユーザーにとっても必ずしも利便性が高いわけではない。地方ニュースのインデックスとしては有効かもしれないが、個々のユーザーのニーズを満たしているわけではないのだ。
結局、記事の下に広告貼っている^^;
これって広告収入じゃないの?
まぁ、ぽちっと押してみたんだけど
記事とマッチしてない広告だよね