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☆伝統の古典菊 * 国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)

2022-11-28 | ♥ 草花*植物

江戸菊

 

 

 

 

 

 

佐倉市の歴博( 国立歴史民俗博物館)「伝統古典菊」観賞に行ってきた

展示場所は「くらしの植物苑」

広大な紅葉盛りの佐倉城址内敷地を歩き

博物館の南東に位置する旧佐倉城の一角に開設された植物園

 

 

 

 

 

展示品は「くらしの植物苑」で収集し、栽培・育種した古典菊

(嵯峨菊17品種、伊勢菊12品種(松阪菊3品種を含む)、肥後菊32種、江戸菊35品種、丁子菊9品種)

と、江戸菊や肥後菊と同じく近世中頃からつくられている奥州菊8品種

また、当苑で種から育てた実生の新花約50品種を苑内の東屋周辺、ハウス、よしず展示場に展示しています

 

 

 

菊は日本在来の植物ではありませんが、平安時代の宮廷ですでに菊花の宴が流行していたことから、

遅くとも律令期には、他の文物とともに中国からもたらされていたと考えられています。

平安・鎌倉時代からは日本独自の美意識により、支配者層の間で独特の花が作り出されました。

筆先のような花弁をもつ「嵯峨菊(さがぎく)」は京都の大覚寺で門外不出とされ、

花弁の垂れ下がった「伊勢菊(いせぎく)」は伊勢・松阪地方で盛んに栽培されました。

そして、菊は支配者層の中で宴に、美術工芸品に、不老不死のシンボルとして特権的な地位を築いていったのです。

それが、近世中頃以降になると大衆化し、変化に富む園芸種の菊花壇や、菊細工の見世物が流行したと言われています。

それらの流行を支えたのが、花弁のまばらな「肥後菊(ひごぎく)」と、咲き始めてから花弁が変化していく「江戸菊(えどぎく)」です。

これらに花の中心が盛り上がって咲く「丁子菊(ちょうじぎく)」を加えた伝統的な中輪種は「古典菊」と呼ばれています。

歴博:伝統古典菊より転載

 

 

 

私が興味を持った嵯峨菊との出会いは

菊薫る季節に京都・大覚寺で、古典嵯峨菊の凛とした上品さに感動したことから

また偶然だが

東京の嵯峨御流(さがごりゅう)の師範の先生と隣り合わせになり、声をかけて下さったことなど、、、

 

過去記事 

☆嵯峨野 大覚寺 * 格調高い嵯峨菊と名月の風情を味わう大沢池、、

 

 

 

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それでは頂いたリーフレットを基に・・

 

 

 

 

 

嵯峨菊

嵯峨天皇の時代に宮廷に植えられ、茶会や歌会に並べて観賞したのがはじまりとされています

京都の嵯峨地方で盛んに作られ、明治になるまでは大覚寺内のみで栽培され門外不出でありました

花弁が細く刷毛のように直立し、箒を逆さに立てたような形になるのが特徴です

 

 

 嵯峨の舞

 

 

 嵯峨の桜

 

 

嵯峨の泉

 

 

嵯峨の朱赤色(しゅあかいろ)

 

 

 嵯峨の月

 

 

嵯峨 鈴虫

 

 

嵯峨 たちばな

 

 

 嵯峨の桃色

 

 

 嵯峨の暁

 

 

 嵯峨の流(さがのながれ)

 

 

 

 嵯峨の赤色

 

 

 

伊勢菊

花弁が細く、先が垂れるように咲く「垂れ咲」が特徴です

伊勢神宮の斎王や、彼女に仕える女房たちが京の都を懐かしんで

取り寄せた嵯峨菊が基本になったといわれます

「垂れ咲」は江戸時代に改良されてできたとされています

 

 

 

伊勢 桜吹雪

 

 

 

伊勢 紅玉

 

 

 

伊勢 歴伊ー9

 

 

 

伊勢 歴伊ー16(試作中)

 

 

 

伊勢 酔姫(すいひ)

 

 

 

伊勢 高砂

 

 

 

伊勢 陽春

 

 

 

伊勢 歴伊ー14(試作中)

 

 

 

伊勢 佐保姫(さほひめ)

 

 

 

 

江戸菊

花弁は平弁で、開花するにつれて花が様々に変化(芸?)をするのが特徴で、この変化を「狂い」と呼びます

狂いは開花直後から始まり、終わるまでには1ヶ月近くもかかります

江戸菊は江戸時代の初頭から育成されていましたが

現代に受け継がれる花形が成立されたのは、江戸時代後期の文化・文政期とされています

 

 

 

 

江戸(実生)RE-3

 

 

 

江戸 白駒

 

 

 

 

 

 

 

 

江戸 下谷金鶴(したやきんかく)

 

 

 

江戸(実生) REー1

 

 

 

江戸 多摩の紫

 

 

 

江戸 江戸の白桜

 

 

 

 

 

 

 

 

丁子菊

江戸時代に盛んに栽培されていた菊で

外周に平弁の舌状花が伸び、中心の筒状花の花弁が大きく発達して盛り上がって咲きます

この盛り上がった形が、香料の丁子(クローブ)フトモモ科の植物の花に似ていることから名づけられました

アネモネ咲きとも呼ばれています

 

 

丁子菊  元禄丸(げんろくまる)

 

 

丁子菊  牛若丸

 

 

丁子菊  希望丸

 

 

丁子菊  岸の羊蹄(きしのようてい)

 

 

 

 

 

奥州菊 (大掴み)

江戸時代の末頃から、奥州八戸地方で盛んに栽培された大菊の系統です

外側の管状の走り弁を周囲に長く伸ばし、内側の花弁は両手できつく掴んだように巻き

何段にも力強く盛り上がって咲きます

 

 

 

奥州 愛国殿(あいこくでん)

 

 

 

 

 

展示風景(東屋)

 

 

COMPOSITAE(コンポジット)

 

食用菊

 

 

 

 

 

 

肥後菊

宝暦年間(1751~1764)肥後藩主が文化政策の一つとして栽培を奨励したことに始まります

ひとつの花序(偽花)を構成する花数(花弁)の数が極めて少なく

一見すると一重に見えるシンプルな花容となるのが特徴です

肥後朝顔などと共に「肥後六花」に数えられています

 

 

 

肥後菊 御所車

 

 

 

歴肥ー7(実生)佐倉姫(さくらひめ)

 

 

 

歴肥ー4(実生) 線香花火

 

 

 

肥後(実生) 歴肥ー14 

 

 

 

 

 

 

出展菊の撮影は、最終日前日でした

手入れが行き届き、まだまだ見応えは十分あります

出展菊はキレイな画像だけ投稿しました

◆もし花名が間違っていましたら、ご連絡いただけますとうれしいです

 

 

出展品種 計170品種(歴博オリジナル約50品種含む)
●出展鉢数 約500鉢

※肥後菊は12月4日(日)まで展示

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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2 コメント

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秋を大表する花ですね! (yamaguti2520)
2022-11-28 17:11:43
とても綺麗な菊が沢山!種類も豊富で色々ありますネ❕食べられるものもあるし、オジンの家の庭にも咲いています。切り花して部屋に飾っています。オジンが好きなのは、菊は持つんですよね~めんどくさがり屋のオジンにはぴったりの花です。菊も奥が深い花なのですネ❕しみじみと感じました。
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Re:秋を大表する花ですね! (みさ々)
2022-11-28 21:06:42
オジンさん、こんばんは。
嵯峨菊から古典菊の事を知りました。
日本人はホントに器用で探求心があり、愛情とこだわりは素晴らしいです。
東屋では菊愛好家がレクチャーを受けていました。

わが家は鉢で買った風車菊が増え続け、スプーンのような花弁が、先祖返りでしょうか普通の菊になっていました。
菊の香りってなんだかノスタルジック(*^^)v
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