タイガー・ウッズ選手が2月23日、米カリフォルニア州ロサンゼルスで起こった自動車事故で足に大ケガを負ったというショッキングなニュースが流れた。この時に乗っていたクルマは「ジェネシスGV80」だったという。そこでジェネシスGV80がどんなクルマか注目してみた。
まずジェネシスとは、韓国の現代自動車が展開する高級車専門ブランドである。現代自動車は2007年に「ヒュンダイ ジェネシス」という高級セダンをラインアップしたことがあるが、その後、高級車専門ラインとしてブランドを独立させ、2015年に第一弾となるフラッグシップセダン「G90」を投入、G80、G70とラインアップを広げた。
GV80は、ジェネシスブランド初のSUVとして2020年1月に投入されたモデル。ボディサイズは全長4945mm×全幅1975mm×全高1715mmと大きく、ランドクルーザーに匹敵するサイズ感だ。エンジンは2.5リッターガソリンターボ(最高出力304ps)のほか、韓国内では3リッターディーゼルも展開されるが、北米向けは前者のみとなっている。
装備はかなり充実しており、カメラで路面状況を捉え、乗り心地を最適化する電子制御サスペンションや、静粛性を高めるアクティブノイズキャンセル機能などを備えている。
安全装備については、いわゆるADAS(先進運転支援機能)を備え、特にスマートクルーズコントロールについては、カーナビの地図情報に加え、ドライバーの運転特性を学習して制御を行う、世界初をうたう運転支援機能を特徴とする。これにはステアリング制御も含まれ、高速道路でウインカーを作動すると自動で車線変更する機能なども備える。
エアバッグについては衝突の際、運転席と助手席の間の空間にエアバッグを展開させ、乗員保護性能を高めるセンターマウンテッド・エアバッグを含む10エアバッグを標準で備えている。今回のタイガー・ウッズ選手の事故は詳しい状況はわからないものの、数回転する横転だったとのことだから、このエアバッグが致命的になり得た事故からウッズ選手を守る一助となった可能性がありそうだ。
ライバルを超えろ。Genesis初のSUV「GV80」の驚くべき完成度
引き抜きにより強化されていくHyundaiのデザイナー陣。GV80にも欧州車の雰囲気が否めないが、決して悪い訳ではない
14.5インチの大型ディスプレイを装備。インストゥルメント系にも抜かりはない
ダイヤル式のドライブセレクター
出典 ↓
以下 BBC NEWS/JAPAN
ロサンゼルス郡保安官事務所は、23日朝に「単独車両の転倒事故に対応した」、「車両は大きく損壊した」とツイッターで発表した。
また、消防と救急当局によってウッズ選手が「破損車両から救助された」とし、救急車で近くの病院に搬送されたと説明した。保安官事務所のスタッフが現場に最初に到着した際には、ウッズ選手は「自力で立てない」状態だったという。
ウッズ選手はシートベルトを着け、「冷静でしっかりしていた」といい、自らの名前を名乗ったという。
アレックス・ヴィラヌエヴァ保安官は、救助時にウッズ選手は「命に別状はなく、意識があった」とし、「健康障害があったことを示すものは見当たらなかった」と述べた。
ウッズ選手の車については、「中央分離帯を越え、数百フィート先で止まった」、「普通より相当速いスピードで走行していたことがうかがえる」とした。
また、事故現場に関して、「下り坂でカーブでもあり、事故が起こりやすい場所だ。珍しいことではない」と述べた。ウッズ選手の車両は縁石と樹木にぶつかり、数回転倒したという。
保安官はさらに、「前面は完全に破損し、バンパーなどもすべて壊れていた。エアバッグが作動していた」、「ありがたいことに、内部は比較的しっかりしていてクッションの役割を果たし、致命的になり得た事故で彼の命を救った」と話した。
現地の報道によると、ウッズ氏は現代がスポンサーとなって18~21日にロサンゼルス郊外で開催された男子ゴルフのジェネシス招待で大会ホスト役を務めた。ロサンゼルスに滞在中、同社からGV80を借りて乗っていた。同大会で優勝したマックス・ホーマ氏も副賞としてGV80を贈られている。
(英語記事 Woods has surgery after car crash)
※日本では無名に等しいGenesisですが・・・
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