東京電力・福島第一原子力発電所の人災事故で危機的な状況となっています。
この原発の原子炉冷却の熱交換器には、海水を利用した水冷式の方式となっていることで、冷却システムに海水と循環ポンプ用の電源が必要であり、且つ、原発を海の傍へ建設することとなり、津波への防御も必要となることとなります。
これの根本的な解決策として、海外では空冷式の熱交換器を採用した原発が建設され、運転もされています。
「安全を第一」に考えるならば、安全の為のメリットとデメリットを考えれば、最初から海水と電源が不要な空冷式熱交換器のメリットに気付くべきであることを、先の僕のブログでも指摘していました。
東京電力も此処に来て、やっと、空冷式の熱交換器に目を向けたことを、日経電子版が伝えていますが、こんなことは、本来、原発建設時に気付くべき問題であることを指摘しておきます。
でも、東電が考えてる空冷システムは、煙突で熱の上昇気流を活用せずに、電動換気ファンの利用を考えている模様で、電源を必要とするシステムのようですので、頭の使い方が不足しています。
人災で暗黒の日々が続く東京電力・福島第一原子力発電所で、原子力発電装置の操作スイッチの誤操作で配電盤がショートし、冷却水の注入が数時間止まったとのことです。
東京電力の原子力発電装置運転員は、原子力発電装置運転用の操作盤の各種スイッチを操作マニュアル通りに押すことはできるが、途中で新たな操作を追加されても、原発を運転する原点からの思考が無いことが、誤操作発生の原因となっています。
昨日の東京電力の会見でも、危機的な状況に陥っている原子力発電機の今後の裏付けの無い願望を云っただけのお粗末なもので、事故発生から 37日もの日時を要する鈍感なもので、能力欠如を公表したに過ぎません。
全ての問題の発生の根源は、初動対応の忘却による失敗であり、その後に続くモグラタタキでの幼稚過ぎる対応で、次から次から問題が拡大したものです。
原発は安全なのであるから、新たな問題への対応を予測することさえをも考えないことにしている「安全への鈍感さ」が、問題の本質への鋭い追究をも欠如させているのです。
関西電力社長も自分自身で、安全を確保するのでは無く、政府の助言にすがるのみで、安全確保への自覚が完全に欠如しています。
従って、現在の電力会社には原子力発電機を運転する資格が、あまりにも欠如しているのが現実です。
現在、次に、最も危険な原発は中部電力の浜岡原子力発電所であることが、巨大地震発生地帯に設置されているで、即座に運転停止が求められていますが、政府も中部電力も安全に対して鈍感なので、思考さえもが停止し、原発の停止がなされません。
今日の朝刊で、毎日新聞も「浜岡原発を止めよ」と叫んでいました。
「安全第一」の考えが欠如していることで、このままでは、今後も悲劇が繰り返されることでしょう。