深い曲げや複雑な曲げ作業
神奈川県 横浜市 精密板金 丸井工業(株)専務の井手野です。
精密板金加工で板金(鉄板・アルミ板・ステンレス板)を曲げる加工機の事をベンダーとかプレスブレーキと呼んでいます。曲げの作業で注意をすべき点のひとつが“曲げられるか”です。複雑な曲げが多い物は順番を考えずに曲げて行くと金型が外せなくなったり、板金は展開できたけれど曲げていくと機械にぶつかってしまうなど、図面上は曲がると思っても実際には曲がらないという事もあります。ですから、機械のオペレーターや工程設計をしている者はいろいろな要素を検討してから作業にはいります。
特に幅が狭く深い曲げを行こなう時は板金が機械や金型(曲げ型)にぶつかってしまう事が多いので、通常とは違う機械のセッティングが必要になります。専用の曲げ型を購入しないで通常の金型で曲げる場合、下の写真の様に金型を留めている中間板に板金がぶつかってしまい曲げる事ができなくなります。そのために中間板を外して板金が中間版に当たらない様なセッティングを行います。曲げ作業は平いらな板金が工程を重ねる度に立体になって行くので製作数が多い場合など置き場所なども考えながらの作業になります。
▲ 数が多いので重ねても製品の表面に細かなキズが付かない様に青い保護シートが付けてあります
▲ 100mm位の深さが有る曲げです 曲げの近くにはバーリング加工などもあります
▲ 曲げると金型を留めている中間板に板金がぶつかってしまいます
▲ 板金がぶつかってしまう部分の中間板を全て外します 通常はこの場所にも中間板が並んでいます
▲ 曲げの金型が板金製品の中にピッタリ納まる様に幾つかの金型を組み合わせて曲げます
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絞り加工の中に作るバーリングについての紹介です。
神奈川県 横浜市 精密板金 丸井工業(株)専務の井手野です。
丸井工業の場合、通常のバーリング加工はNCT加工機を使い板金材料が平らな状態で行います。板金の縁に近い場所や曲げ後にしかバーリング加工が出来ないなどNCTが使えない場合はケトバシを使います。しかしケトバシはふところ(加工出来る範囲)が狭いので加工出来る板の大きさに加えて、曲げた後の場合ではさらに高さにも制限ができてしまうので使える範囲が限られてしまいます。
このようにNCT加工機もケトバシも使えない場所にバーリング加工をしなければならない場合。丸井工業では比較的ふところが深く高さもあるインサートマシン(ヘガー)を使ってバーリング加工を行います。下の写真は展開した大きな板金の中心部にある絞り加工の中心にバーリングを加工を行った事例です。
▲ インサートマシンにバーリングのツールを装着したところです
▲ 展開した大き目の板の中心部にある絞り加工内にバーリング加工を行います
▲ NCT加工機で作った絞りの中心部に後からインサートマシンでバーリング加工をしました
▲ バーリング加工が終わった板を裏面から見た写真です
▲ ここにタップ(ネジ)を加工します ネジで部品を固定すると絞りの高さ分、部品を板から浮かせます
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板金板の縁に近いカシメ加工。
神奈川県 横浜市 精密板金 丸井工業(株)専務の井手野です。
スタットネジ(カシメネジ)の加工を例にします。これは鉄板・アルミ板・ステンレス板など板金材料に下穴をあけてその穴に専用のネジを打ち込み固定するカシメ加工の一つです。
板金部品に直接ネジが付いている状態で配線や組立作業が出来るのでとても便利な加工方法ですが板にネジを押し込むという特性上押し込んだ時の圧に耐えるだけの板がネジの周りに残っていなければなりません。写真の様に切り口からギリギリの位置にスタットネジの加工指示がある場合、スタットメーカー推奨の圧を掛けると周辺が大きく変形してしまうので余肉を付けて加工後に切断をするという方法をとります。
これはあくまでもお客様の了解を得た上での加工です。確かにこの様な方法で加工すれば図面通りの形にはなりますが、メーカー推奨値を外れた極端に板の縁に近い場所にスタットネジを付ければネジを押さえている周りの板金材料が少ないので取れやすい事は確かです。部品の取付作業時や製品となって出荷され使用している最中に板金材料からネジが外れるかもしれません。できればこのような設計は避け頂けられた方が良いと思います。
▲板厚1mmのアルミ板とM3スタットネジです ネジのフランジ部分が板に食い込み固定されます
▲ スタットネジの位置は板の縁から5.6mm 板の縁の変形が起こり始めるギリギリの位置
▲ スタットメーカーの推奨圧で加工 微量ですが板の縁は変形します(膨らみます)
▲ 板の縁から2.5mmの位置に加工した場合 極端に膨らんでしまいます
▲ 板金の変形を押さえる為に余肉を付けスタット圧入後にこの部分を切断して整えます
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プリント基板や電子基板の取付レールを板金で加工。
神奈川県 横浜市 精密板金 丸井工業(株)専務の井手野です。
丸井工業が保有しているNCTの特殊金型の中に”マルチブラケット”と呼んでいるレール(ガイド)を絞り加工によって板金に加工できる金型があります。基板を抜き差しする必要がある装置などはプラスチック製のレールを基板ケース(ボックス)内に取り付けているのを見かけますが”マルチブラケット”は鉄板に直接レールを作れるのでプラスチック製のレールなど後から別の部品を取り付ける必要が無くなります。
マルチブラケットの長さは数種類用意しているので組み合わせによっていろいろな長さの基板に対応ができます。また、マルチブラケットはレールとして使用せずに基板を固定する為の金具の役目もします。アイディア次第で色々な使い方が出来そうな金型です。
特殊金型マルチブラケットの加工アニメーション(こちらをクリック)をご覧ください。
▲ マルチブラケットをケースの上下に使った基板ケースです
▲ マルチブラケット(レール)の前後は少し広めに基板を入れるガイドになっています
▲ 基板と基板のピッチなども自由に配置が出来ます(最小値の条件はあります)
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ネジを加工する機械・タッピングマシン(タッパー)についての紹介です。
神奈川県 横浜市 精密板金 丸井工業(株)専務の井手野です。
鉄板・ステンレス板・アルミ板など金属にネジを加工する機械をタッピングマシン(タッパー)と呼んでいます。標準的なタッピングマシンは1つずつネジを加工していきますが一度に何個もネジを加工できる物やプログラムにより自動でネジを加工するマシンもあります。丸井工業はNCT加工機とタッパーを使いネジ加工を行っています。
切削によるネジ加工は下穴に対してタップと言うドリルの様な専用の工具を回転させながら差し込み材料を削りながらネジを作っていきます。そこでタップと材料に切削油を付けながら作業しなければなりません。NCT加工機の場合は全て自動で行いますがタッパーの場合は作業者が切削油を付けながら加工をするので丸井工業は効率を考え自動的に切削油がタップと材料に掛かる仕組みを工夫して全てのタッパーに取付けました。ネジの加工忘れなどが無い様にデジタルカウンターも取り付けて作業者が確認を行いながら作業を進めています。
▲ 鉄板にネジを加工して ビスをねじ込んだ写真です
▲ タッピングマシン 右側のパイプにより切削油が加工部に自動で供給される仕組みです
▲ 先端の黒い針を交換する事でいろいろなサイズのネジを加工します
▲ 昔はアナログのカウンターを使っていましたが作業性が悪いので今はデジタルカウンターです
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