ジョン・ニコルソン著 『男は女より頭がいいか―なぜ男が社会を支配してきたのだろう』
(講談社、1995年) という本を、
ブックオフで100円で見つけて期待せずに買いましたが、とてもいい本でした。
性差は先天的に決定されているのか (自然的・生物学的性差=セックス)、
それともたまたま後天的に社会的慣習等によって作り上げられたにすぎないのか
(社会学的性差=ジェンダー) という、
偏見や先入観が入り込みやすい問題を、
ひとつひとつ科学的に分析していました。
「男は理性的で女は感情的」 だとか、
「男は数多くセックスをしたがり女は愛情を求める」 だとか、
よく聞く言い伝えの真偽のほどを検証しています。
結論を簡単に言うと、男と女の間には、
生物学的・遺伝的な違いがないわけではないけれど、
人間くらい高等な動物になってくるとそれによって決定される違いはほんのわずかで、
ほとんどは子どもの頃からどんなふうに育てられるか、
どんな情報をすり込まれるかによって生じる差異にすぎない、
ということだそうです。
つまり社会常識や教育のあり方が大事ということですね。
1995年刊ということで、もうけっこう内容的に古くなっているところもあり、
その後、男脳、女脳に関する研究が盛んになっていて、
『話を聞かない男、地図が読めない女』 といった本がたくさん出されていますが、
しかし、本書の浮き足立たない冷静な科学的スタンスは好感がもてます。
親になる人、教師になる人、必読!
(講談社、1995年) という本を、
ブックオフで100円で見つけて期待せずに買いましたが、とてもいい本でした。
性差は先天的に決定されているのか (自然的・生物学的性差=セックス)、
それともたまたま後天的に社会的慣習等によって作り上げられたにすぎないのか
(社会学的性差=ジェンダー) という、
偏見や先入観が入り込みやすい問題を、
ひとつひとつ科学的に分析していました。
「男は理性的で女は感情的」 だとか、
「男は数多くセックスをしたがり女は愛情を求める」 だとか、
よく聞く言い伝えの真偽のほどを検証しています。
結論を簡単に言うと、男と女の間には、
生物学的・遺伝的な違いがないわけではないけれど、
人間くらい高等な動物になってくるとそれによって決定される違いはほんのわずかで、
ほとんどは子どもの頃からどんなふうに育てられるか、
どんな情報をすり込まれるかによって生じる差異にすぎない、
ということだそうです。
つまり社会常識や教育のあり方が大事ということですね。
1995年刊ということで、もうけっこう内容的に古くなっているところもあり、
その後、男脳、女脳に関する研究が盛んになっていて、
『話を聞かない男、地図が読めない女』 といった本がたくさん出されていますが、
しかし、本書の浮き足立たない冷静な科学的スタンスは好感がもてます。
親になる人、教師になる人、必読!