魔界の巣窟みたいなキャバクラに招かれた亀田部長と円山事業部長…
二人は別に席を取ります。
妖艶な雰囲気を醸し出すマダムの虜になった亀田部長は鼻の下を伸ばしていました。
「ああ~色男もだいなしだなぁ…」円山事業部長に冷やかされてもどこ吹く風♪
円山事業部長は首を振りながら笑っています。
ところで…
こちら、ベールに包まれた席には若宮本部長と円山事業部長です。 面識はあっても東西に別れて勤めていましたから、初対面みたいなものでした。
おまけに円山事業部長は技術系だし若宮本部長は営業系で交流はほとんどありません。
最初に口を開いたのは若宮本部長でした。
「こんなむさ苦しいところですみませんね…」
円山事業部長は技術系の人でした。
余分な社交辞令は性に合わないのです。
黙っていると、
「いえ、ここはぼったくりじゃあありませんよ。」
言い訳を始めますが、この時点で勝負はついたようでした。
「けど高いやろう…」「あっ、高いのは高いですが、事業部長をお招きするのなら、と思いまして…」
若宮本部長は汗が流れ出していました。
「ふ~ん」
まるで興味なく円山事業部長は返事をしました。
この方にとって高級な飲み屋はまったく興味はありません。
常々話していらっしゃるのに「どうしてあんな高い店でめしを食うのがわからない…」
つまり普通の食事をしてその分まけてもらったほうがいいじゃあないか!!
これは随分ドライな考えですが、カンカチコンの技術系の最たる人なのでしょう(笑)
余談ですが、よく技術系の人が管理職に上がり取引先から接待を受けたとたん駄目になるパターン があります。 若い時から勉強一筋であったせいか、見るもの聞くもの食べるもの全てが初体験です…(笑) 今まで工場や研究室でコンビニの弁当食べていたのとエライギャップですから…
おまけに取引先からのヨイショが入ります。 これで人生おかしくなった人は数えきれないでしょうね(苦笑)
円山事業部長は賢い人だったのでしょう。
そんな先輩連中を見てきて自分流のスタンスを通さないと潰されてしまう、と感じていらっしゃったのです。
下戸だったのも幸いしましたね(笑)
円山事業部長は技術系の醒めた目で若宮本部長を見ていました。
「それで…」
円山事業部長は若宮本部長の出方を探っているのです。
一方若宮本部長は醒めた眼差しを痛感していました。
どうしょうか…
腹心の亀田は大体掴んだけど…こいつは骨が折れるワイ!
しかし親分の鬼塚専務からの指示がありましたから…
普通この店に来たら大概は腰が座らなくなるのに…
確かに亀田部長など完全に浮わつき状態でした(笑)
それをこいつ、さも平然と座っているぞ!
接待慣れしている若宮本部長は今までに経験したことのない人物を前にどうさたらよいか、当惑していました。
二人は別に席を取ります。
妖艶な雰囲気を醸し出すマダムの虜になった亀田部長は鼻の下を伸ばしていました。
「ああ~色男もだいなしだなぁ…」円山事業部長に冷やかされてもどこ吹く風♪
円山事業部長は首を振りながら笑っています。
ところで…
こちら、ベールに包まれた席には若宮本部長と円山事業部長です。 面識はあっても東西に別れて勤めていましたから、初対面みたいなものでした。
おまけに円山事業部長は技術系だし若宮本部長は営業系で交流はほとんどありません。
最初に口を開いたのは若宮本部長でした。
「こんなむさ苦しいところですみませんね…」
円山事業部長は技術系の人でした。
余分な社交辞令は性に合わないのです。
黙っていると、
「いえ、ここはぼったくりじゃあありませんよ。」
言い訳を始めますが、この時点で勝負はついたようでした。
「けど高いやろう…」「あっ、高いのは高いですが、事業部長をお招きするのなら、と思いまして…」
若宮本部長は汗が流れ出していました。
「ふ~ん」
まるで興味なく円山事業部長は返事をしました。
この方にとって高級な飲み屋はまったく興味はありません。
常々話していらっしゃるのに「どうしてあんな高い店でめしを食うのがわからない…」
つまり普通の食事をしてその分まけてもらったほうがいいじゃあないか!!
これは随分ドライな考えですが、カンカチコンの技術系の最たる人なのでしょう(笑)
余談ですが、よく技術系の人が管理職に上がり取引先から接待を受けたとたん駄目になるパターン があります。 若い時から勉強一筋であったせいか、見るもの聞くもの食べるもの全てが初体験です…(笑) 今まで工場や研究室でコンビニの弁当食べていたのとエライギャップですから…
おまけに取引先からのヨイショが入ります。 これで人生おかしくなった人は数えきれないでしょうね(苦笑)
円山事業部長は賢い人だったのでしょう。
そんな先輩連中を見てきて自分流のスタンスを通さないと潰されてしまう、と感じていらっしゃったのです。
下戸だったのも幸いしましたね(笑)
円山事業部長は技術系の醒めた目で若宮本部長を見ていました。
「それで…」
円山事業部長は若宮本部長の出方を探っているのです。
一方若宮本部長は醒めた眼差しを痛感していました。
どうしょうか…
腹心の亀田は大体掴んだけど…こいつは骨が折れるワイ!
しかし親分の鬼塚専務からの指示がありましたから…
普通この店に来たら大概は腰が座らなくなるのに…
確かに亀田部長など完全に浮わつき状態でした(笑)
それをこいつ、さも平然と座っているぞ!
接待慣れしている若宮本部長は今までに経験したことのない人物を前にどうさたらよいか、当惑していました。