寝転がって気ままに想う事

 世の中ってこんなもんです・・
面白可笑しくお喋りをしましょうか ^^

さあ大変、異動だ…(35)

2012年03月02日 08時34分59秒 | 日記
細身の黒服から発する危険なオーラ…恐々(こわごわ)近づいて亀田部長は覚悟しました。 「あの~」
意を決して声をかけます。
すると細身の黒服は居ずまいを正すし深々と頭を下げました。
「いらっしゃいませ」 おっと!
亀田部長はのけ反ります(笑)
てっきり怒鳴り散らされるつもりでしたから…(笑)
黒服は満面に笑みを浮かべ「お待ちもうしていました」
「はぁ…」
鳩が豆を喰らったような顔になりました。
「亀田様と円山さまでいらっしゃいますよね♪」
「ち、ちょっとなんで分かるの?」
「はい…」黒服は首に着けた蝶ネクタイを直しながら 微笑んでいます。
「事業部長~」
亀田部長は円山事業部長を呼びました。
「?」
煙草を吸っていた円山事業部長はくわえ煙草のまま近づいてきて、「どうしたん?」尋ねますが亀田部長は言葉になりません。
「あの…その…」
やれやれ… 亀田部長と黒服を見比べて苦笑いです。
円山事業部長は大阪育ち!特にミナミは庭みたいにして遊んでいたそうで、下戸(げこ)ながら場数を踏んでいらっしゃいました。

〓ミナミ…西日本最大の歓楽街です。

「どう?」「はい、円山様でしょうか…」
「そうだけどなんで知っているのよ?」
「はい、ただいま当店にいらっしゃる若宮様がご案内するように…」
「若宮が!!…」
「はい、お待ちかねですが…」
「ほほ~う」これを唸らずにいられましょうか(笑)
円山事業部長は亀田部長を見ると、どうする?
「う…ん…」
亀田部長は腕組みして固まったまま動きません
それはそうでしょうね(笑)敵…とまでは言わなくても、こちらの内情を調べに来た「刺客」です。地の利はこちらに有り、と詮索しようとしていたところでしたから…
「おい、相手さんの方が一枚上手だよ」
確かにこそこそ探していたこっちの動きを見透かした様子に、二人は脱帽でした。
「…でどうします?」このまま店に入るのはなんだか癪に触りました。
「せっかくお招き頂いたんだから入ろうか♪」
最初度肝を抜かれた円山事業部長でしたが、さすがに肝が座っています。
「けど…」
ボッタクリの店を思い出した亀田部長は尻込みしていますが、
円山事業部長は違いました。
「よ~し案内してもらおうか♪」
黒服に頼むと堂々と歩き始めていました。

「待って下さい…」
亀田部長も仕方なく後ろをチョロチョロとついていくしかありません。
コメント
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