国際結婚はたいへんだった(第2章)

ボリビア人女性との国際結婚に至るまでの道のりを記録するために立ち上げたブログです。最近は妻との日常生活を綴っています。

はじめに

私(Yasuhiro)とボリビア人のLinda(通称)は2015年9月29日にニューヨークで結婚しましたが、翌2016年の1月3日にも妻の実家があるコチャバンバで式を挙げました。3ヶ月以上もの日を措いて2度結婚することになった訳ですが、その「たいへんだった」経緯については「結婚@NYまで」のカテゴリーにまとめています。

対照的

2025-03-08 | 日記

タイトルの書かれた箱はありませんが体裁は同じ。ということで、いずれもアマゾンや楽天市場で買った中古品(うち1冊は図書館の除籍本)です。

この通り自力で立つほど分厚い。(ページ数は400〜600台で2段組です。)

このシリーズの6、7、14巻です。が、実は真ん中の1作を除いて途中で放り出しました。というか歯が立たず。

一つは主人公の独白や回想がひたすら続いて話が全然進まないのにウンザリ。自分が最も苦手とする類の小説でした。もう一つは語り手が精神錯乱を起こしている(隔離された精神病院で、もがき苦しみ続ける)という設定のため筋が全く追えず。後半になると次第に繋がっていくらしいのですが、それまで我慢できませんでした。それでも若い頃(30代まで)なら読み通せたのかもしれませんが、今の私にはとても無理です。

そして先月から取り掛かった作品(3作中最長)も登場人物がやたらと多いことに加え、各々が登場する際に披露される主人公(語り手)との関係や思い出話が延々と続くのに閉口したのはもちろん、時にはその住居に置いてあった調度品の話(一次脱線)、さらにはそれを作った芸術家のエピソード(二次脱線)等々、話が横道に逸れに逸れるため読むのに非常に骨が折れました。(中世ヨーロッパの歴史が好きな人ならそういうのも興味深く読めるのかもしれませんが。)それで幾度となく放棄しかけたのですが、裏話の類を全て斜め読みすること(自衛策)で何とか読み続けています。メインのストーリーは結構面白いので。1ヶ月近く経ってまだ半分にも達していませんけど(苦笑)。そんな訳で、ラテンアメリカ文学に限らず全集バラ売りの購入は控えようかと思っているところです。エンターテイメント性の強いものは大丈夫ですが。

ここからはまさに対照的といえるほど苦労せず読めてしまった小説について。中国の現代作家が書いた「三体」という連作長篇が凄いという話をどこか(忘れた)で読んだのですが、調べてみたらその三部作はプロローグに相当する第1部だけでも文庫本で640ページあり、ともに上下巻2冊の第2部と第3部はそれぞれ約1000ページと約1200ページにも及ぶとのこと(こちらに詳細あり)。少なくとも規模的には過去記事の「おまけ」で触れた「戦争と平和」(トルストイ)にも匹敵する超大作ゆえ、おいそれと手を出す訳にもいくまい。

そう考えて購入を検討したのが上画像左の短篇集。お気に入りリスト登録から入手までに1年を要しましたが、収められた13作を読み終えるのに2日かかりませんでした。

SFは10代には好んで読んでいたジャンルですが、手に取ったのは久しぶりでした。で、3作目の途中に「これは類まれなる大傑作だ」と確信しました。とにかくスケールの途方もない大きさに圧倒されるばかり。私が比較できるのは星新一、小松左京、筒井康隆など少し前の作品ながら、それらとはまるでモノが違うと思ったほど。(もちろん近年のテクノロジーの進歩と自然科学の知識の蓄積を無視する訳にはいかないと承知していますが、それを差し引いても。)かといって大味なところはなく、ストーリーは緻密な計算のもとに組み立てられています。宇宙論、量子力学、分子生物学など(他にも)自然科学がふんだんに盛り込まれていますが、科学雑誌「ニュートン」で紹介される程度の基礎知識があれば十分。いや、それなしでも楽しめるはずです。発表の順序を考えれば続いて入手した右を先に読むべきだったかもしれませんが、こちらも勝るとも劣らない傑作揃い。ということで、「出会えて良かったぁ!」と心から思えた2冊でした。強烈にお勧めしたいです。

他にも短篇集や中篇の日本語版が何冊か発売されていますが、価格面で折り合いが付くまで気長に待つつもりです。積ん読が全然片付かないので。
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