すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【森保ジャパン】「戦術=大迫」に加えて深刻な「中島依存」へ 日本1-0ボリビア

2019-03-27 08:46:06 | サッカー日本代表
初スタメン組は収穫もあった

 コロンビア戦からスタメンを総入れ替えして臨んだキリン杯・ボリビア戦は、新戦力発掘のためのテストになった。

 だがこの日のスタメン組は、足元につなぐばかりでウラを狙う動きがない。安全にポゼッションするだけで遅攻一辺倒の日本は前半、ボリビア守備陣をほとんど崩せなかった。スタメン出場した香川と乾、宇佐美のロシアW杯組は落第だろう。

 だが一方、若い新規参入組には、興味深い選手が何人かいた。まずCBの畠中槙之輔はフィードがいい。すばらしい長い縦パスをもっている。CBにはこの日スタメンだった三浦もいるし、ふだんのスタメン組には吉田、昌子、冨安もいる。日本のCB陣は豊作だ。

 またオーバーラップに鋭さを見せた左SBの安西幸輝は、周囲とのコンビネーションさえ合えば攻撃の重要なコマになる。攻から守への切り替えも速い。あとは周りの選手との連携を磨き、どこまでスムーズにプレイできるかどうかだろう。特にSHとのコンビネーションがカギだ。

 待望のスタメン出場したGKのシュミット・ダニエルは、前にいる味方ボールホルダーから自分のところへ落ちてきたボールをほとんどダイレクトで前のSBに足でフィードしていた。足元の技術が確かで、ビルドアップの第一歩として非常に魅力的な選手だ。もし私が監督なら彼をスタメン固定するだろう。

 一方、ボランチの橋本拳人は粘っこい守備で対人プレイの強さを見せた。球際の粘りには見るべきものがある。自分が後ろにステイしてバイタルを埋めながら全体のバランスを取る「長谷部スタイル」のプレイができれば、スタメンに近づきそうだ。

途中出場の中島がチームを変えた

 さて前半はゾーンのギャップでボールを待つ間受けばかりで前への推進力がなかった日本だが、後半16分以降に中島翔哉と堂安律、南野拓実が途中出場するとまったく別のチームになった。この若い2列目の3人はよく連動し、同じ絵を描ける。

 彼らのキーワードは縦への速い仕掛けとシュートへの強い意識だ。現状、森保ジャパンは、彼ら若いユニットの力を借りなければ敵を食い破る形にならない。

 特に中島はボールを保持して攻撃の起点になれるだけでなく自分でも行け、縦への推進力という意味では日本のなかで傑出している。

 前で時間を作るFW大迫のポストワークの大きさから「戦術は大迫頼み」と言われ続けてきた森保ジャパンだが、ここへきて深刻な「中島依存」が加わった。森保ジャパンは病気が増えるばかりでなかなかスッキリしない。
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